第110話 Together ページ14
*
万「あ、ケンチン
明後日集会するから招集かけといてくんね?」
ド「また急に言いやがって…
わぁーったよ、通達はしとく」
貴「夜食いる?」
万「いらねーけどAも来て」
貴「え"」
万「あ?」
私の迷惑そうな顔に文句ある?と言わんばかりの威圧感たっぷりの顔で対抗する万次郎に負け、ナンデモゴザイマセンとカタコトで答える。
きっと天竺の事だろうなぁ。
東京事変後、東京卍會は暴走族の頂点に君臨した。その姿を私に見て欲しいのだろうか。むぐむぐと最後の一口を頬張りながらそんな事を考えた。
改めて思うがあれは本当に大きな抗争だった。
我ながら銃で自分を撃てなんてよく言ったものだ。あの時イザナが引き金を引いていたら今私はここにいない。唾を飲むようにカレーを喉に通した。
貴「ご馳走様でした」
空になった皿を持ち水に浸す。
食後の温かいお茶をいれてまた席に戻ると、万次郎がスプーンを持ちながら眠たそうに目を細めていた。
貴「万次郎、眠い?」
万「んー……ちょっとだけ…」
ド「おい、まだ食ってんだから寝んなよ
せめて食い終わってからにしろ」
三「ご馳走様ー
Aの分の皿も洗っちまうぞ」
貴「うん、ありがとう」
数分後、万次郎はカレーを2杯食べて満腹になったのかテーブルに突っ伏して寝ていた。ドラケンは3杯も食べたあと、万次郎を背負って部屋へと向かった。
タカが洗い物をし、私が皿を拭いて食器棚に戻す。
5人分の食器を片付けるのは久しぶりだ。
貴「ねぇ、タカ」
三「ん?どした?」
貴「また一緒にご飯食べてくれる?」
三「もちろん
また一緒に作って食おうぜ」
貴「…うん」
笑顔でそう答えてくれる彼に私はどれだけ救われているのだろう。愛おしい気持ちが抑えきれず、まだ箸やスプーンを洗っているタカを後ろから抱き締める。
タカは一瞬だけびくりと跳ね動きを止めたかと思いきや、その後首だけ動かしジト目で私を見る。
三「包丁洗ってんだぞ……危ねぇだろ…」
貴「それはごめんだけど…
……好きだなぁって」
三「俺も好きだわ
ソッコーで終わらすから離れて待ってろ」
貴「うん、一緒にお茶飲も」
三「おー、あと出来れば次は正面からで」
貴「次の機会があればね?」
三「あ?上等だ、コラ」
貴「冗談じゃん…不良こわ……」
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てる。 - 初コメ失礼しました!最初は恋愛系かな??と思っていて読んでいたらバリバリの感動系で深夜に声を上げて泣いてしまいました(T ^ T) (2023年4月11日 0時) (レス) @page3 id: 01aa01ae14 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - 更新楽しみに待ってます。泣 (2022年11月20日 22時) (レス) @page31 id: e007552609 (このIDを非表示/違反報告)
はむはむ(プロフ) - 更新楽しみにしております。 (2022年11月16日 12時) (レス) @page31 id: 9534e4617e (このIDを非表示/違反報告)
湯豆腐 - この小説大好きですっ!!もうめちゃくちゃ感動できます!!更新楽しみにしてまーす! (2022年5月25日 19時) (レス) @page31 id: 8d5c2ab10a (このIDを非表示/違反報告)
no_(プロフ) - この作品がとても大好きです。更新されるまで待ってます。 (2022年5月15日 17時) (レス) id: c80cd65ba9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あたた | 作成日時:2021年9月25日 18時