【東卍】私の幸せ 弐【三ツ谷隆】

第56話 What's the matter? ページ9

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タ「確かにどことなく似てる…」


万「そーか？」


貴「私はあんま似てないでしょー？
よく言われるんだ」


タ「そんなことないよ
エマちゃんと目元そっくりだ…！」



タミチっちがキラキラと私に顔を近づけながらそう言うと、ドラケンがタケミっちの頭を掴んで離れさせた。

ヒナちゃんが妬いちゃうからね。さすがの配慮。



エ「あれー？ヒナにはゆったけどなー」


貴「うん。言ってたね」


タ「え！？」



どうやらヒナちゃんは忘れていたっぽい。

当の本人は誤魔化すようにカフェのメニューである食品サンプルのパフェを見ている。可愛いなぁ。



ド「ホレ」


エ「え？」


ド「誕生日おめでと」


貴「私も！エマおめでと！」

 

ドラケンはクマさんをエマの頭の上に私はエマに紙袋ごと手渡す。

エマは驚いたようにクマと紙袋を見ている。
…可愛い。



ド「用済んだし帰るわ」


貴「んふふ、またね」



一緒に過ごすのもありだが今日は万次郎がエマの事を甘やかす日だ。手出しは無用である。


私は帰って夕飯の準備でもしようかな。
ケーキはおじいちゃんが買ってくるから…

そんな事を考えながらドラケンとカフェを離れる。



ド「なー、A」


貴「なにー？」


ド「このあと暇だろ？」


貴「んー…まぁ暇と言えば暇、かな」


ド「じゃあ原宿行かね？」


貴「？ いいけど…」



少しドラケンの提案に驚いたが着いていく。

2人で他愛無い話をしながら歩いているとドラケンが急に足を止めて私の腕を掴み、自分の前に私を移動させ後ろから私の背中を押した。


うぇ！？ナニゴト！？


急な事でバランスが取れずふらつく。

足が絡まり重力に逆らえず転けそうになると誰かにぶつかる形で受け止められた。



貴「んぶッ、」



顔から相手の固い胸板に突っ込んだようで可愛くない声が出てしまう。

支えるように回された私の腰にある手。
知らない人だったら飛び跳ねるように離れているがこの安心する匂いは誰か知っている。


鼻を押さえながら上をむくと想像していた彼がいた。



三「ッぶねぇだろ、ドラケン…」


ド「ハハッ、悪ィ悪ィ
バトンタッチな、三ツ谷」


貴「…どゆこと？」





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