第92話 Believe ページ45
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貴「万次郎、行くよね?」
万「ウン」
貴「ドラケンは?行く?」
ド「………はぁ…
ンな事言われたら行くしかねェだろ…」
ヒ「えっ、え?
みなさん信じてくれるんですか?」
驚いた様子で私たちを見るヒナ。
そりゃそうだよね。普通だったらタイムリープなんて話されても信じない。そんなもの漫画やアニメの中だけだ。
万「信じる」
ド「信じるよ」
貴「当たり前」
ヒナの真っ直ぐな想いと、今までのタケミっちの必死な姿が2人の心を動かしたのだ。
先程の重苦しい空気が無かったかのように早々と戦支度を始める万次郎とドラケン。
病院の外に出てバイクのエンジンをかける。
万「A、オレの後ろな」
ド「ヒナちゃんはオレの後ろ乗って」
貴「はーい」
ヒ「はっ、はい…!」
これから天竺との決戦の地へ向かう。
兄であるイザナとの対面。
エマの仇である稀咲もそこにいる。
私は平常心を保っていられるのだろうか。
いや、保つ。保たせなければならない。
これは躍起になった奴が先に死ぬ。
そういう世界だ。
早まる鼓動を落ち着かせるように深呼吸を繰り返していると、前方から落ち着いた声で名前を呼ばれる。
万「───…ごめん
またA一人に背負わした
……兄貴失格だ」
貴「そんな事ない
万次郎は今までもこれからも
ずっと私たちのお兄ちゃんだよ」
万「…ありがとう」
そのお礼に答えるように万次郎の腰に回している手の力を少し強めた。
よし、ここからは気を引き締めて行こう。
貴「乱闘になったら私は雑魚相手するから
万次郎はイザナに集中するコト
ドラケンはタケミっちの手助け!
ヒナは安全な離れた場所で待機!いいね?」
ヒ「Aちゃんも喧嘩するの!?」
ド「Aの心配はいらねぇよ
マイキーと同じぐらい強いから」
ヒ「そう言えばエマちゃんも
Aちゃんはバチバチに喧嘩するって言ってた…」
万「Aの本気はマジでこえー
殺す気でかかってくる」
貴「殺す気でかからないと万次郎に勝てないからネ」
ド「ガチかよ」
バイクに乗っているお陰かみんないつもの空気を取り戻してきたが、やはり微かな緊張が走っている。
イザナに伝えなければいけないことがある。
そして絶対に生きてまたエマに会いに行く。
バイクを走らせ約30分、目的の場所が見えてきた。
東卍と天竺の決戦の地、横浜第7埠頭。
時刻はもう午後11時を回っていた。
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わびすけ(プロフ) - みゆさん» コメントありがとうございます。ノンストップでの拝読お疲れ様でございました!お話が本誌に近付いているということもあり、更新が遅くなっておりますが気を長くしてお待ちいただけますと嬉しいです。 (2021年9月21日 11時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
わびすけ(プロフ) - 通りすがりの佐藤さん» コメントありがとうございます。そのように仰っていただけてとても嬉しいです!これからも今作を温かく見守ってくださいますと幸いです。 (2021年9月21日 11時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ - ううううう最高すぎます…今日この作品見つけて、面白すぎてノンストップで最新話まで見ました!!めっちゃ面白くて最高です!!!更新楽しみにしております!! (2021年9月20日 22時) (レス) id: a52571fa0a (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの佐藤 - ぬぐぉぉ…なんだこれ最高かよ…この作品にあえてホント良かったわ〜…これからも頑張ってくださいね〜! (2021年9月20日 17時) (レス) id: fafdf4bfd0 (このIDを非表示/違反報告)
わびすけ(プロフ) - 重岡ゆう毅さん» コメントありがとうございます。台詞に気付いて下さって嬉しいです!イザナと何かしらの繋がりがあったらいいな…と思い組み込みました(^ ^)これからもどうぞ今作を暖かく見守ってくださると嬉しいです。 (2021年9月5日 0時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あたた | 作成日時:2021年8月3日 7時