【東卍】私の幸せ 弐【三ツ谷隆】

第51話 A promise ページ4

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万「A傷つけた時点で一虎殺そうって思ってたんだけどさ、一虎が場地刺さしたの見たら益々抑えが効かなくなった」



万次郎は一虎に跨って顔をタコ殴りにした。
殺すつもりだった。

それを止めたのが場地だ。血を吐きながら立ち上がり血を流しながら万次郎に近づいた。



万「持ってたナイフで自分の腹刺して
一虎には殺られねぇって」


貴「…うん」


万「けどもうオレ止まらなくて
一虎殺す気は変わんなかった

…けどタケミっちが止めてくれた」



場地が東卍の為に死んだって必死に叫んだ。

場地は一虎に負い目を感じてほしくなくて万次郎に一虎を許してほしかったから。


そうだ、場地は誰よりも創設メンバーを大切にしていた。



万「”誰かが傷ついたらみんなで守る
一人一人がみんなを守るチームにしたい”」


貴「それって場地が言ってた…」


万「…アイツあの日のお守りずっと持ってたんだ」


貴「そっか…」



ずっと1人で戦ってた。約束を守るために。

少しでも力になろうと場地と協力していたのに私は何にもできてない。最期だって万次郎の事を任されたのに寝てただけ。



万「一虎は場地と残って捕まった」


貴「…一虎が無事なら良かった」


万「”許してくれなんて言えねぇ
一生背負って生きていく”だってさ」


貴「………私はずっと前から許してるけど…
───万次郎はどう？」


万「……まだわかんねぇ
けど前よりは進めそうな気はする」



…場地はすごいなぁ。
中学留年するくらいバカなのにみんな救った。


パーちんも一虎も出所して、万次郎と一虎がお互いを自分自身を許し合う事ができるかもしれない未来。

またみんなで笑い合える未来で場地がいない。
1人もかけちゃいけないのに。



貴「…話してくれてありがとう」


万「ウン」


貴「みんなも無事で良かっ───、」

 
冬「A目ェ覚ましたってホントですか！？」


タ「おまっ！バカ！空気読めッ！！」



息を切らしながら勢いよくカーテンを開ける千冬。
それを止められていないが、止めているタケミっち。

私含めてみんなきょとんとしている。
あまりに必死な千冬の姿に思わず笑いがこぼれる。


当の本人は恥ずかしそうに万次郎たちに謝っている。



貴「…千冬、背負わせちゃってごめんね
タケミっちも万次郎止めてくれてありがとう」


冬「別に…
オレは最初から場地さんについていくって決めてた」


タ「……オレはなんもしてないッスよ…」





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