【東卍】私の幸せ 弐【三ツ谷隆】

第71話 Treatment ページ24

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貴「よし、タケミっち終わり
万次郎お願いね」


万「ケンチン、タケミっち後ろに乗せて」


ド「おー」



タオルで血も落としたし、消毒もした。
目の腫れは家に帰ってから冷やしてほしい。

ドラケンが気絶しているタケミっちを軽々と持ち上げ、バブに跨っている万次郎の後ろに乗せる。
……走行中に落っこちないか不安。



貴「ハイ、次はそこの女の子」


「うぇ！？アタシも！？」


貴「そうです
可愛い顔に傷が残ったら大変ですよ」



手を引いて無理矢理座らせる。

目にかかっている前髪を分けてやるとタケミっちと同じように腫れてしまっていた。綺麗な顔がなんとも痛々しい。



貴「目の腫れは帰ったら冷やしてくださいね
一応消毒はしておくので」


「あ、アリガト…」


貴「あー、八戒は自分で手当する？
勝手に救急箱から取ってっていいよー？」



女の子の手当をしながら八戒に話しかける。
きっとフリーズしてんだろうな。

そう思って八戒を見ると移動してきて女の子の隣に座りそっぽを向きながら私に言った。



八「………手当て…して、ほしい…」



小さな声で確かにそう聞こえた。

話せるとは思っていなかったので驚いた。
それは女の子も同じなようで八戒に詰め寄る。



「八戒！？
アタシ以外の女子と話せるようになったの！？」


八「違ェよ柚葉！！
Aは隆ちゃんの嫁だからだよ！？」


貴「……もしかして八戒のお姉さん？」


柚「そうだけど！
アンタ八戒と話せるなんて何者！？」



何者って特に何もしてないよ…
お姉さんはブラコンか何かですか…？

八戒のお姉さんは柚葉というらしい。
私に威嚇してくる柚葉ちゃんを八戒が止めている。



貴「ふは、仲良いねぇ」


柚「当たり前でしょ！
な、八戒！？」


八「…そうかなぁ？」



柚葉ちゃんの八戒自慢を聞きながら手当を進める。
その間に八戒とも打ち解けてきた。

姉弟の話をしながら手当を終わらせた。



柚「A！連絡先交換しない？」


八「オレもオレもー！」


貴「いいよ〜」



八戒は根っからの末っ子気質で可愛く見えてきた。柚葉には何故か気が合いそうだと慕われ年上だが敬語も呼び捨ても良し扱いされた。

なんだなんだ、柴家親しみやすいぞ。



三「あー…楽しんでるトコ悪ィんだけど
オレの手当てまだ？」


貴「あ、三ツ谷ゴメン」





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