第60話 Embroidery ページ13
*
タ「あれ、Aちゃんピアス開けたんだ」
貴「この間三ツ谷に開けてもらったんだ」
タ「へー!三ツ谷君に…
───ってコレ三ツ谷君と同じピアス!?」
貴「んふふ、これは誕生日プレゼント」
ペ「三ツ谷ァ…」
三「ペー、見んな」
気付いてくれたことに嬉しくてつい自慢してしまった。
私が気分揚々と刺繍に集中しているこの時、三ツ谷はその場にいた全員から温かい目で見られていたらしい。
三「…やっぱA刺繍早ぇな」
貴「そう?普通だと思うけど…」
「いやいや彼女さんめちゃくちゃ早いですよ!
私刺繍教わりたいくらいです!!」
「早いし綺麗ですよね!すごいです!」
「自慢の彼女さんですね!部長!」
貴「…はい?」
なにか勘違いなさっている…!?
この勘違い今正しておかないと後悔する気がする…!
訂正しようと声を出そうとしたその時、三ツ谷が私の頭に手を置きながら先に話し始めた。
三「───…まだ彼女じゃねェよ」
「部長ーーーっ!!」
「さすが部長です!」
「キャー!応援してます!」
貴「……コロシテ…」
タ「三ツ谷君かっけー…」
手で顔を覆い隠す。
家庭科室から響くピンクい声は校内を彩った。
あまりの衝撃に刺繍をする手が止まる。
三「Aー、手ぇ止まってんぞ」
貴「ご無体な…」
三「ふ、耳まで真っ赤」
貴「誰のせいだと!?
風当たってきますね!ぶ ちょ う!!」
恥ずかしくてその場にいられなくなったので逃げるように家庭科室から退出した。
貴「ッハァアア〜〜〜…」
扉の前でしゃがみこんで悶えた。
他校なのでうろちょろは出来ずに、家庭科室前の廊下の窓を開けてしばらく黄昏る。今日は夕焼けが綺麗だ。
貴「(早く刺繍終わらせなきゃ…)」
切り替えて家庭科室に入り、刺繍を進めた。
早く終わらせて帰ろう…ここは心臓に悪いから……
その一心で集中して手を動かした。
タ「Aちゃん切り替え早くない…?」
三「昔からこーなんだよ
感情仕舞い込むの得意だからな」
貴「…………」
タ「すごい剣幕だ…」
ペ「今声掛けたら殺されっぞ」
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わびすけ(プロフ) - みゆさん» コメントありがとうございます。ノンストップでの拝読お疲れ様でございました!お話が本誌に近付いているということもあり、更新が遅くなっておりますが気を長くしてお待ちいただけますと嬉しいです。 (2021年9月21日 11時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
わびすけ(プロフ) - 通りすがりの佐藤さん» コメントありがとうございます。そのように仰っていただけてとても嬉しいです!これからも今作を温かく見守ってくださいますと幸いです。 (2021年9月21日 11時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ - ううううう最高すぎます…今日この作品見つけて、面白すぎてノンストップで最新話まで見ました!!めっちゃ面白くて最高です!!!更新楽しみにしております!! (2021年9月20日 22時) (レス) id: a52571fa0a (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの佐藤 - ぬぐぉぉ…なんだこれ最高かよ…この作品にあえてホント良かったわ〜…これからも頑張ってくださいね〜! (2021年9月20日 17時) (レス) id: fafdf4bfd0 (このIDを非表示/違反報告)
わびすけ(プロフ) - 重岡ゆう毅さん» コメントありがとうございます。台詞に気付いて下さって嬉しいです!イザナと何かしらの繋がりがあったらいいな…と思い組み込みました(^ ^)これからもどうぞ今作を暖かく見守ってくださると嬉しいです。 (2021年9月5日 0時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あたた | 作成日時:2021年8月3日 7時