【東卍】私の幸せ【三ツ谷隆】

第46話 Long time no see ページ48

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貴「はーーー…」


エ「…A最近ため息ばっかり」


貴「ごめん…」



今日は久しぶりにエマとお出かけをしている。


あと3日でハロウィン。決戦場所は廃車場。

万次郎には着いていくのを止められている。
まぁ、こっそり1人で行く予定だけど。



エ「あ、この服カワイイ」


貴「いいんじゃない？
エマよく似合いそう」


エ「試着してくる！」



エマの荷物を持って試着室に入らせる。

チェックのジャケットはとても良く似合っている。どう？とクルクル回りながら私の返事を求める姿が可愛らしい。



貴「ん、やっぱり似合う」


エ「ホント！？買っちゃおうかな…」


貴「買うんだったら半分出すよ」


エ「えっ、どうしたのA」


貴「ため息ばっかりついてたお詫びデス」



私の提案に購入する決意をしたのかエマはそのままレジに向かう。

ドラケンとのデートにでも着ていきなさいね。
嬉しそうな妹を温かい目で見ながらそう思った。



エ「次あのカフェ行きたい！」


貴「行きたがってたパンケーキの？」


エ「そう！行こ！」


貴「いいよ、どこにあるんだっけ？」


エ「すぐそこ！
確かこっち近道だったハズ…」



エマの後ろを着いて行き薄暗い裏路地に入る。ここを抜けた先にお目当てのパンケーキ屋さんがあるという。

普段はあまり入らないようにしているがまだ昼間だし大丈夫だろうと、そのままエマと共に進んだ。

それが間違いだとすぐ分かった。



「こーんなトコロに女みーっけ」

「うほー！しかも可愛いじゃん！」

「…あ？なんか見たことあんな…」


貴「……エマ、下がって」


エ「う、うん…」



ざっと見、10人ぐらいか…？

しかも着ているジャケット、あれは芭流覇羅。
今はあまり関わりたくないな…



「あー！思い出したァ♡
オマエ、マイキーの妹だろ！」


「…マイキーの妹？」


貴「！」



この声。聞き覚えがある。

声を発した人物が奥から現れる。
りんと鈴の音が鳴り、身体に緊張が走る。



虎「久しぶり、A」


貴「……久しぶり、一虎」





*

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