【東卍】私の幸せ【三ツ谷隆】

第44話 The purpose ページ46

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目的の人物の居場所は簡単に見つかった。

え？どうやって見つけたかって？
昨日あのあと千冬に送ると言われたがやる事があると病院にて解散。裏道にいる元愛美愛主メンバーと少し"オハナシ"しただけだ。

大丈夫。ちゃんと顔を隠してオハナシしたから。


皆勤賞を狙っていた学校を休んで朝からとある場所へ向かう。



貴「こんにちは
こちらに長内クンいらっしゃいますか？」



店内にいる親方らしき人に声をかけると私を少し不思議な目で見てから声を荒げる。

そりゃ制服着てんのに学校行ってないからね。
不思議な目でも見られますわ。



「長内！客だぞ！！」


長「ん？誰だ？オマエ」


貴「初めまして
背中の傷はもう大丈夫ですか？」



私の一言で東京卍會の関係者だと察したのか長内は眉をひそめて舌打ちをした。へぇ、殴られるかと思ったのに。

見た目はそのままでいかついがちゃんと堅気の仕事をしているらしい。



貴「稀咲鉄太について聞きたいんですけど」


長「…親方ァ！少し時間いいッスか！」


「あ！？少しだけだぞ！！」


貴「律儀…」



驚いている私にうるせぇと一言毒づいてから長内は椅子に座った。私は立ったまま話を続ける。



貴「稀咲とは愛美愛主の中で知り合ったんですか？」


長「違ぇ。歩いてたら声かけられたんだよ
月は一人じゃ輝けないとか意味不明な事言ってたなァ」



最初の印象は地味なガキ。
真面目に制服を着こなし、黒髪にメガネ。

そんな舐められる姿で愛美愛主の総長に自分と組めばすぐに東京のトップとれると言ったらしい。


当時長内は荒れていて気に入らない奴はボコし歯向かう奴はいなくなり、気付いたら周りに誰もいなくなっていた。
そんな時に稀咲が近寄ってきた。



長「不思議な事に稀咲の言う事聞いてたら
全て上手くいった」



たった1年で喧嘩だけが取り柄のバカから新宿を仕切る総長になった。喧嘩だけで人はまとめられない。



貴「…稀咲はキミを利用した」


長「あぁ。それが分かったのは8・3抗争だ」


貴「へぇ、いよいよきな臭くなってきた」



そもそもあの抗争事態が稀咲が仕組んだもの。
稀咲はパーちん追い詰めて東卍と喧嘩の理由を作った。

全部総長である長内のせいにして。



貴「なるほどね
そしてキミが刺されたあと万次郎に取り入った」


長「知ってたのか」


貴「じゃあ8・3抗争での目的は…」


長「…抗争に乗じてドラケンを殺し
空いた東卍のNo.2の座に座る事だ」





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