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まっすーにこっぴどく叱られて以降の祐也は更生すると思いきや、たいして変わった様子もなく、ただ、一応まっすーの許可を取ってから病室に来るようになっていた
わたしもあれから体調は徐々に回復して、
またいつもと変わらぬように、祐也と過ごす毎日に戻っていた
「あー、ここ、間違ってるよ」
『えっ、うそ』
「ここ、xとy逆だもん」
『うわぁ、ほんとだ』
定期的に先生から出される宿題を祐也と一緒にやっていた時
「んんっ…ごほっ、」
『大丈夫?…風邪?』
「ううん、ちょっとイガイガしただけ」
と言うのでさして気にもとめずにお互い宿題を進めていた
段々集中してきて、自分の世界に入ってしまっていたら
「ごめ、…ちょっとティッシュ取って」
と祐也の声が聞こえて、ふっと顔を上げると、
『ちょっと、鼻血出てるじゃん!』
「うん、だからティッシュ取ってって」
『あぁ、ごめんごめん』
と箱ティッシュを渡すと慣れた手つきで鼻を抑えて止血を始める祐也
『大丈夫…?顔色、悪いけど…』
「大丈夫だよ、こんくらい」
そう言って笑ってるけどどんどん青白くなっていく顔色を見ると大丈夫そうには思えない
しばらく待ってみても、全然止まる気配はなくて、
「…あー、やべ、…くらくらする…」
『ねぇ、やっぱりまっすー呼ぼうよ、』
「いや、大丈夫、…ちょっと部屋戻るわ…」
とふらふらと病室を出ていくから慌ててその身体を支えようとしたときに、ふっと祐也の身体が傾いて、気づいた時には祐也は床に倒れ込んでいた
『祐也!!!』
半分パニックになりながら必死にナースコールを押す
待っている間、どれだけ祐也に声をかけても返ってくるのは荒い息遣いだけで、
「…祐也!…こっちストレッチャー1台用意して!祐也〜?わかるか〜?」
すぐに駆けつけてくれたまっすーの聞きなれない焦った声に余計不安が増した
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結夏(プロフ) - こちらにコメント失礼します。心はきっと救える 大好きな作品だったのですが、読めないのですか…? (2019年10月6日 8時) (レス) id: 435e9dc929 (このIDを非表示/違反報告)
ひなの - 完結おめでとうございます!このお話とても大好きでした!手越くんらしい生き方だなぁと思いとても感情移入してしまいました。これからも手越くんメインのお話書いていただきたいです!楽しみにしてます。 (2018年3月28日 11時) (レス) id: d9ae80f945 (このIDを非表示/違反報告)
綾華(プロフ) - 完結おめでとうございます! 終盤、涙が浮かびました……(>_<) 歌詞に基づいていたことはあとがきを読んでから成る程…と思いました(笑) (2018年3月28日 11時) (レス) id: 1f2a7091f1 (このIDを非表示/違反報告)
闇雲(プロフ) - 完結おめでとうございます!もちろん新作の更新も楽しみですが、心はきっと救えるというお話も大好きなので是非更新待ってます( ; ; ) (2018年3月28日 9時) (レス) id: cfe197e7d9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - aimさん» 素敵な感想ありがとうございます( ;∀;)手越くんらしい生き方、手越くんらしい最期を意識して書いていたのでそんな風に言っていただけて本当に嬉しいです!読んでいただきありがとうございました(*´ー`*) (2018年3月28日 1時) (レス) id: 3a579bb468 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき | 作成日時:2018年3月23日 21時