北君観察ノート【稲荷崎】

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嘘



いつも誰よりも最初に出てはみんながいなくなってから戻ってたから誰も知らないはずのこと。




教室を整えてるのはそれがなんか気持ちいいから



明日来た時に綺麗な教室なのが嬉しいから私が勝手にやってることだし




見られた？



｢なんでそれを｣



｢その言葉やと肯定したことになるんやけどもええのか？｣




｢…もう、見られちゃったんならしゃーないやん｣



｢せやな、｣



｢今更、どうこう言ってもどうせボロが出るだけやろ

やったら、べつに変わらへんやろ｣




｢せやなぁ、あとなんで標準語やったん？｣




｢こっちのほうが他の人との距離ができるやろ？

そうすれば自分に構うことないやろ？｣



｢それはもうええんか？｣



｢もう、北君とおる時はべつに知られてるし？関係ないやろ？｣




｢せやなぁ｣



｢やろ？

やから、北くんの前だけではいつもの自分でおるわ｣



｢それはなんか、特別な感じして嬉しいわ｣



｢まぁ、とりあえずはい！｣


｢？｣


｢教えてもろってるから、飲み物どーぞ？｣


｢2つくれるんか？｣



｢せやせや！ってなるかい！

どっちか選び？｣



｢せやなぁ、お茶貰おうかな｣





｢どーぞ｣




その後北君に勉強を教えてもらった。





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