3話 ページ5
私の履いているヒールの音と
男の靴の音がやけに耳に響く
抵抗しても男女の差は歴然
ただ掴まれた腕が余計に痛くなるだけで、振り解くことは出来なかった
そのまま奥の方まで連れて行かれると、腕を掴んだまま壁に私を押し付けた
「いっ...痛いっ
やだっ誰か...助けてっ」
「こんな奥まで誰も来ねぇよ」
掴まれている腕と反対の肩を壁に強く押しつけられて、痛みと恐怖のあまり涙で視界が滲む
掴まれた腕と肩が痛い
ポツポツと雨も降り始めて、もしかしたら雨のおかげでこの人もやめてくれるかもしれない
そんな安易なことを考えたけど、やめるどころかこの男は早く事を済ませようとしていた
男の顔が近づいてきて、首筋に男の荒い息がかかる
怖い、嫌だ、助けて
ふと思い出したのは、浮気をしていた彼氏だった
「...っ」
浮気をした彼氏に無意識に助けを求めてしまった自分が哀れに思えて、気付けば抵抗する力が抜けてしまっていた
そして簡単に私の足を割って男の片足が割り込まれ、絶望感がより一層強まった
「だ、れか...っ」
誰でもいいから
助けて
普通に考えて、こんな路地裏に助けなんて来るはずがなかった
...なかった、はずだった
「ぐっ」
「... ...っ」
ドゴっという鈍い音がした瞬間、腕と肩を掴んでいた男の手が離れ、凄い風が一瞬吹いてギュッと閉じていた目を開くと
少し大きめの黒いパーカーを着て、フードを深く被った人が私の目の前に立っていた
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娃莉紗(プロフ) - ゴリラの娘ですさん» コメントありがとうございます！そのお言葉だけで更新頑張れます...(´；ω；｀) (2021年10月25日 20時) (
レス) id: 877b6d7b57 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラの娘です - ゑ、めっちゃ好きです。更新頑張ってください(*- -)(*_ _)ﾍﾟｺﾘ。 (2021年10月25日 19時) (レス) @page5 id: dfc5bee49e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：娃莉紗 | 作成日時：2021年10月24日 19時
