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参拾漆 ページ41

『いったいなぁ』


また放り出された......何とかならんのか。


『さて』


伏黒はともかく、虎杖の声が聞こえないってことは多分まだ帰ってきてないよね......


『式神上手くできるかな......』


これから本丸と行き来する回数が増えるとなると、行ってる間に何かあったら困るもんね。居ないことがバレても面倒だし。


審神者部屋から持ってきた形代に霊力を込めながら息を吹きかけると、目の前に自分がもう1人。


『おっ、いい感じ...?』


普段以上に表情が死んでいるが。

審神者になりたての頃凄く忙しい時期があった。あまりの忙しさに頭がおかしくなったんだろうね。
分身が欲しくなっていらない練習をめちゃめちゃしてたらねっ、できるようになったという......

練習してた間はむしろ忙しかったよね。練習に時間割くから......本末転倒もいいところ。


『こんなとこで役に立つとはね〜。いない間よろしくね。何かあったら本丸に来て』

「分かった」


そういえば用事があるから行けないと言ったのに、部屋から1歩も出ていないのはだいぶ怪しいのではと思ったりもしたがまぁ大丈夫だろう。多分。
訳ありだとは言ってあるし。


私はもう一度鏡に手を当てた。

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作者名:トキ | 作成日時:2021年1月8日 8時

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