【呪術廻戦】 お前は推しじゃないんだよ！！ 【五条悟】

推し42 ページ44

真っ赤なコンクリート









真っ赤な空








真っ赤な手








倒れる異様な姿の生き物









そして収まらない胸の嫌な鼓動









【ごめン、ね】









『っっっっ？！？！』


飛び上がって起きると
そこは真っ暗ないつもの寝室部屋だった


最近ずっと同じ夢を見る


どうしてもあの時の光景が


音が


声が


こびりついて離れない


鼓動が早くなり少し痛い


‥‥っ


『はあ‥‥はぁ‥‥っおえ"え"ぇ』


吐く回数もかなり増えた


お陰で寝るときは
必ず桶を近くにおいて寝ているくらいだ


‥‥もう何日もまともに寝ていない


これは彼女の呪いなのだろうか


『‥‥もう‥いや‥‥‥ゆるして‥‥』


どれだけ謝っても


どれだけ悔やんでも


あの声は消えてくれない


『‥‥』


気がつけば朝になっている


五条悟はあれ以来まだ帰ってこず
監視役が毎日来ている


でも


別に


だからといって何も変わらない


『あ"ぁあっ！！！！！！』


【バコォオンッッツツ！！！！！】


心に残るモヤを晴らしたいがために
八つ当たりのように岩を壊しまくる


出血して血だらけの手がズキズキと痛むが
この痛みが私のモヤを
晴らしてくれるような気がした


でも


気がするだけで呪力が果てて
ぶっ倒れて少し寝てしまうと


またモヤが色濃く出始める


毎日これの繰り返しだ


そもそもなんで一日しか
話してない子にここまで入れ込んでるんだろ


なんでこんなに苦しんでるんだろう


そう考え始めてしまう時点で
私は呪われても仕方がないのかもしれない



【ドシャァアッッッッン！！！！】


監視「‥‥もうやめましょう
このままじゃ本当に死んでしまいます‥‥」


『‥‥』


もう何も言う気になれない


いっそ死んでしまった方が
楽なんじゃないかとすら思えてしまう


【バタッ】


『‥‥』


呪力がキレた‥‥


もう、動けない


監視「‥‥帰りましょう」


そして今日もまた倒れた私を監視役は
抱きかかえ部屋へと連れて帰る


『‥‥すみません』


監視「別にいいですよ
もう慣れましたから‥‥」


この人は私を責めることは一度もせず
ずっと根気よく一緒にいてくれる


‥‥うんざりしてるだろうな


毎日


毎日


毎日毎日毎日毎日


『‥‥』


私も‥‥うんざりだ

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