lie makes woman - 岩田剛典 -

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、



『いやぁぁっ！』






今でも、目を閉じれば浮かぶあの女の泣き叫ぶ顔。



自分で選んだ道なのに、

捨てきれない良心が今も私を苛む。






A「ﾌﾝ…」






一番の幸福な日に、一番の絶望を与えた。



目の前に鮮明に浮かび上がる景色を

消し去るかのように、タバコの煙を吐き出した。



こんな体に悪いものを始めたのも、

全部あの女のせい。



いや、正確にはあの ” 男 ” のせい。



私がブライダルの仕事からクビを切られたのも、

そもそも全部あの男が悪いのよ。






A「ま、いいけどね」






その分、

一生忘れられない日にしてやったんだから。



いい仕返しだった。






岩田剛典Aさん今何してる? 俺、トレーニング中!






トレーニング中とは思えない

爽やかな笑顔の自撮りと共に

送られてきたメッセージ。



少し前からやたらと尻尾を振って来る子犬系男子、

岩田剛典。






A仕事中






ブライダル業から消え、

アパレル業について本当にすぐ、

HIROさんから衣装を考えて欲しいとの依頼を受けた。



面倒な会議には一切参加せず、

図案を気が向いた時に持っていく形で、

結果メンバーとも顔を合わせたことがなかった。






HR『会議にはいつ参加してくれるのかな？』






口元だけ笑って、目が笑ってない。






A『毎回、タイミングが悪いんですよ？』


HR『こっちの業界入ってすぐなのに、そんなに忙しいのかな？』






この人は悪魔だ

そう思ったと同時に、後ろから聞こえた二つの声。



それがメンバーとの初めまして。



啓司さんと直人さん。



そんな二人が私の噂を広め、

いつの間にかある程度のメンバーが

私の顔を把握するようになった。






剛『ね、オネーサン前に俺と会ったことない？』






そして、こいつ。

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