あなたの我儘を聞かせて (ページ40)

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靡く風ページ40

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昨晩は物凄くやけ酒をしたようでまだ物足りないのか
シャンクスは夕方になっても飲み続けていた

「いい加減やめろよ、お頭」

「うるせぇ、好きにさせろ」

「なんだと、ルフィがいない？！」

「そうなんですっ…もう夕方だから
帰ってくるはずなんですけどっ…」

「はァ…俺が探してこよう」

なんとルフィは今朝に酒場を出て一向に戻ってきていない
という…
心配でたまらないAは酒場の外に出て
ルフィとベックの帰りを待つ

サァッ静な夜に冷たすぎる海風が靡いた

「すまねぇ、遅くなった」

「A……？」

『こんな傷つけて帰ってきて海賊ごっこは楽しかった？』

「ううっ、うっ、うわああっ！
Aッッ！！！」
ベックに抱かれていたルフィは飛び乗るように
Aに抱きついた

「ルフィの野郎山賊に襲われたんだ
許してやってくれ、

強くなりてェんだとよ」

『あーもう、分かった分かった

ほら…“強い海賊は嬉し涙しか流さない”の
ルフィあなたは弱いの？』

「強くなりてえぇえっ、、」

『答えになってないわ
強くなりたいなら泣き止む！

明日にでもシャンクスと仲直りしときなさい
似た者同士は困るわね』

「ほー、お頭とルフィがか？」

『生意気で頑固で芯は優しい所…そっくりだよ』

AはAの胸で泣きじゃくるルフィを
優しく右手でヨシヨシと撫で
泣き止むまで体を揺さぶり話をずっと聞いてあげていた

「俺にはAとレイリーさんの様にも
見えるがな…」