あなたの我儘を聞かせて (ページ13)

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別れの朝ページ13

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「ぴーっ！ぴーーっ！」
小鳥がAを起こしにと一生懸命に鳴く

『んっ…おはよう
寂しがらないで数ヶ月で戻ってくるわ』

ちいさな身体を優しく撫でると小鳥は嬉しそうに
旅立って行った

背伸びをしながら自室を出ると酔いから覚めた
赤髪海賊団が出航の準備をしていた

「Aおはよう」

『ホンゴウおはよう
みんな二日酔いは大丈夫なのかしら？』

「慣れたことだ
荷物をココに置いといてくれ、運ばせる」

『悪いわね、私が乗らせて貰う側なのに』

「流石に運ばせる訳にはいかねぇよ」
顔を洗い遅くなるといけないと早く早めに
自室に纏めてある荷物を指定された場所へ運ぶ

「A、」

『朝から甘えん坊ねおはようシャンクス』

「おい俺はまだ何も……」

『でも会いたかったのは事実じゃなくて？ふふっ』

「はあぁぁぁ……」
シャンクスは大きなため息を着くとAには敵わない
と思って降参したのか手を上げる

「あ、A 着替えてこいよ」

『やだ…忘れてた、、ありがとう』

ロジャーから貰ったスカーフを付けてもらう為、
似合いそうな黒のキャミソールに膝上のスカート
ワンポイントで入っている白が可愛いデザインだ

ハンコックの様にストレートな金髪を梳かし
念の為黒のマントを小さなカバンに折り畳み入れる

「ハンコックと双子みたいだな」

『最高に褒め言葉ね
スカーフ首に付けて欲しいの

つけて…くれる…？』

きゅるっと珍しく上目遣いを披露し
レイリーは「勿論だ」と即答ぷり

キュッ…キュキュッ

「苦しくないか？」

『わぁっ…ふふ、本当に可愛い
ねぇ、おとーさんはどう思う？

あなたの娘として可愛い？』

「何、今更言っているんだ
いつどこにいても私の自慢で可愛い一人娘だよ」

ワシャワシャと頭を少し激しく撫でると
頬にキスを落とした

二人は似た顔で同じ表情……
目を合わせながら微笑んだ