5 ページ5
·
目を開けば、そこは少し黒ずんだタイルの天上。
自分の身体が動かない事が分かる。
声も、出ない様だった。
「...」
少しずつ、先程までの記憶が蘇ってくる。
参考書を買いに行って、市街地で誰かが襲われてて。
よくみたら、それは爆豪先輩で。
助けようとしていたら、身体が動かなくて。
そうこうしているうちに、緑谷先輩が助けに入って。
それをみて、私が走って結界を貼って、倒れて。
そしたら、オールマイトが助けに来てくれて。
「...あ、私、ぁ、どうしよ、う」
許可を持たない者が、外で個性を使うのは犯罪。
それは、ヴィランと同じ。
私は、犯罪者、？
そう考えた途端、身体が震える。
やっと動くようになった身体を駆使して、ベット脇のカーテンを開ける。
「っ、A、！」
物憂げな表情で外をみていたお母さんが、私を驚いたような、安心したような表情で見る。
ふわりと、お母さんに抱きしめられる。
甘く香る、お母さんの香り。
安心から、涙が零れた。
「お母さ、わたし、個性、犯罪、どうしよ、」
ぶつり、ぶつりと途切れるように言葉を零す。
「...そうね、少し待っていて。」
壁の時計を見ると、私が先輩を助けた日から8日が経っていた。
サイドテーブルには、赤いバラとガーベラの花束が置いてあった。
それを持ち上げると、カードが置いてあった。
そこには、達筆な字で
「感謝はしてねぇ。余計な事して自分の周り振り回すな。」
と、書いてあった。
そのメッセージの下に、名前が書いてあった。
「爆豪勝己」
と、名前が書いてあった。
また、涙が零れた。
でも、私は満足気に笑っていた。
·
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yuina(プロフ) - 勘違いじゃないとわかって安心しました笑おしえてくれてありがとうございます！応援してます！長々とすみませんでした！ (2018年6月25日 19時) (
レス) id: 9249e6c87b (このIDを非表示/違反報告)
りたる(プロフ) - yuinaさん» タイトルとかはbacknumberの高嶺の花子さんという曲をモチーフにして書いてます。話の内容は好き勝手に書いてますww更新頑張ります！！ (2018年6月25日 17時) (レス) id: a68a638b38 (このIDを非表示/違反報告)
yuina(プロフ) - 面白そうな作品ですね！あともしかしてこれって何かの曲意識して書いてたりするんですかね？あぁ勘違いだったら恥ずかしい…ま、まあとてもいい作品ですので頑張ってください！ (2018年6月25日 17時) (レス) id: 9249e6c87b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りたる | 作成日時：2018年6月25日 7時
