△5 ヤンデレ爆誕 ページ6
「いらない」
「エッ!?」
和菓子やかんざしを持ったまま、善逸は固まった。
「だから、いらないって。
借金返さないで、わたしに積んでどうすんの」
「……そう、だけど」
ちょわたしが泣かせたみたいな感じになるだろやめろよ。よしよし。
「……喜ぶかと思って」
「そりゃうれしいよ、けど、受け取れないや」
だって善逸がどんな思いして働いてきたか知ってる。誰よりもそばで見てきたから。
「もちろん欲しいよ。お金だって大好き。だけど善逸から、それを望まない」
ぱっちり二重まぶたにくちびるを押しつける。
涙をちゅっと舐めとってやると、
「Aちゃ!?」って、おもしろいくらいうろたえる。
「善逸はもっと自分にやさしくしなさい」
誰にでも……男女に差こそあれど、誰にでもやさしい善逸は、自分にはあんまりやさしくない。
「大丈夫。その分Aちゃんがやさしくしてくれるから」
「何それ」
「Aちゃんみたいなへんちくりんってはじめて」って善逸は笑う。こいつぅ。
そういえば善逸は、女の子に言い寄ってはふられてたのに、最近じゃその光景が見れない。
なんでだろ。
「好きなひとが、できた」
その言葉は、特別な響きをもってわたしの鼓膜をふるわせた。
「……なぁんだ、いつものことじゃん」
「ううん、違うよ。
全然違う。
生まれてはじめて恋をした気分なんだ。
それくらい、とびきり、好きなひと」
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なーこ - ほんっとにこのお話大好きです!!定期的に読みたくなってまた読みに来ました!!!!最高です!!どの作品よりも好きです!こんな素晴らしい作品を作って下さりありがとうございます!!! (2022年12月12日 20時) (レス) @page47 id: 9b97fff7dc (このIDを非表示/違反報告)
めがね - この作品何回読んでも何回もときめくから不思議だと思います。好きです (2022年10月18日 1時) (レス) @page47 id: cb7157b0f2 (このIDを非表示/違反報告)
クロイルカ - あっ、_:(´ཀ`」 ∠):グハッ (2022年8月25日 17時) (レス) @page47 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
カノカノ(*´∀`*) - 元々、鬼滅の刃の作品はあまり、見ないけど、私が見てきたなかで、1番好きです!他の作品なども、頑張って下さい! (2021年4月10日 15時) (レス) id: fb067314f3 (このIDを非表示/違反報告)
Links - はーーーい!499を500にした(いちおー)女の子のLinksちゃんだお☆........すいませんふざけました。とってもいい話ですね!僕は感動しました。それで感動しまくって発狂してたら親に煩いと怒られました(笑)他の作品も楽しみにしています! (2020年5月7日 0時) (レス) id: 6a54b9078c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:間宮 | 作成日時:2020年2月16日 19時