二十六 ページ27
side 山田
知念がうまく取り持ってくれて、大ちゃんに近づくことが出来た
で、今は2人きり
有「はい、これあげる!」
そう言われて出されたのは
山「え、食堂タダ券?」
有「うん」
同情...?
有「あ、同情じゃないからね!
出世払いってことで、お弁当忘れたら言って」
山「へ?」
有「うん、だって...な...ってる...」
山「?
ごめん、聞こえなかった」
有「ううん、なんでもない!
買ってから戻ってくる!おっけ?」
山「...ありがとう」
有「うん!」
先戻るねって言って戻った大ちゃん
...と引き換えに来た伊野尾ちゃん
伊「山田、話がある」
山「うん、」
伊「...大ちゃんが山田に何言ったかも何渡したかも分かる
嫌な気持ちになってたら謝る」
山「そんなことないよ!
初めは同情かと思ったけど、出世払いって...」
伊「大ちゃんさ、結構大きい財閥でしょ?
あれ、お母様の家の財閥をお父様が継いだんだ
...亡くなっちゃったから」
山「え...」
伊「大ちゃんのお父様は初め、普通のサラリーマンだったんだ
だから経営なんて分からないし、赤字だらけで倒産寸前にまでなった
そん時、中学生だけどバイトしてたから大変さも知ってるし、同情の辛さも知ってる
すぐに返せないことの怖さも知ってるから出世払いって言ったんだよ」
あぁ、そっか
さっき、『大変なの知ってるから』って言ったのか...
山「...」
伊「ちょ、泣いてんの?」
山「泣いてない!」
伊「そ、
まぁそれだけだから」
...益々好きになるじゃん
伊「あ、もう1つ」
山「?」
伊「大ちゃんはあげないよ?
山田にも、お友達にも」
山「...」
バレてんじゃん
でも、
山「それだけは了解できない」
伊「あっそ」
ニヤって笑ってすぐに戻って行った
あ、なにか買わなきゃ
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作者名:MOA 橙 | 作成日時:2018年8月15日 14時