兎と仔犬 (ページ48)

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V side

Aの家でホラー映画を観ていた時のこと。

基本ツンが多めデレが少々のAが珍しくジョングクに甘えていて、きーーー！！と嫉妬していたら、当の本人は顔を真っ赤にさせてぐったりとソファに倒れた。

そういや、仕事中もふらふらしてたなー…
様子がおかしいとは思ってたけど…

V「これ、絶対熱ある！！マネヒョン呼んできて」

JK「わかりました！」

物凄い勢いで出て行ったジョングク。

その間Aに毛布をかけて体温計を探していると、ジョングクがマネヒョンを半分引きずりながら戻ってきた。
その後ろにはナムヒョン達もいる。

RM「A熱出たって！？」

JM「なんかジョングクに甘えてると思ったら、いきなりぐったりして…体温計あった！でも、パジャマのボタン開けなきゃ…」

こういう日に限ってボタンの部屋着を着ていて、体温を計るには少し開けなければならない。

別に下心はないけど、その行為に抵抗があるのか皆んなフリーズしている。

JH「こういう時にヨジャのマネージャーいたらな…」

V「躊躇してる場合じゃないでしょ。貸して」

ジミンから体温計を奪って「ごめんね」と謝りながらボタンを開けて体温計を脇に挟む。

良かった。インナーを着てる。

V「げ…39.2℃」

マネ「病院だな。車前まで持ってくるわ」

JN「お願いします。A歩けないよな…」

よし、俺の出番ー…

JK「俺の首に腕かけられる？抱っこしてってやるから」

「ん」

V「ちょーい！！」

目の前にサッと現れたジョングクは、簡単にAをお姫様抱っこした。

せっかく俺が王子様になるところだったのに！
また良いところだけ持ってきやがって…！

でも、流石「筋肉兎」
玄関までけっこう時間も距離もあるのに、一度も下ろすことなくAをガッチリ抱えている。

マネ「ジョングクもこのまま付き添える？」

JK「はい。A、俺の膝使って良いから、少し寝てな」

「ん。ありがとう」

Aの背中をトントンするグクの眉間にもシワが寄っている。

あ、ジョングクも同じ辛さ感じてるのか…
こいつら双子だから。

SG「Aのこと頼んだぞ」

JK「はい。行ってきます」

走り出す車を見送りながら、ちょっとだけ「双子」の関係に嫉妬した。