兎と仔犬 (ページ47)

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JK side

今日はいつもより早く仕事が終わった。

ということで、テヒョニヒョン、ジミニヒョンとAの家にお邪魔して少し前に話題になったホラーサスペンス映画を観ることに。

JK「DVDのセット完了しました！おーいA～始まるぞ～」

部屋にいるらしいAを呼ぶと「先見てて良いよー」と力のない声が聞こえた。

なんだよ、さっきまで観る気満々だったのに。

みなさんAの「きゃー！！怖いっ」って反応を想像してるでしょ？

残念…

Aは大のホラー映画好き。

この映画だって凄く楽しみにしていた。

ゴンッ

「いったぁ…」

どうやら壁の出っ張りに腰を強打したらしい。

V「大丈夫？」

「はい…」

今日のAは少し様子がおかしい。

なんていうか、ぼーっとしている。

腰をさすりながら、やっとソファに座った。

だいたい映画をAの家で観るときは、2人でソファに並んで観るのがお決まりとなっている。

映画も盛り上がってきた。

コテン

JK「え？」

肩に微かな重みを感じてそっちを見ると、Aがいつの間にか距離を縮めていて、俺の肩に頭を乗せている。

え、なにこれ！！
どうした……

Aからこんな風に甘えてくるなんて滅多になくて…
というか、前にあったっけ…？

まぁ、たまに俺の腹を枕にしてくる時はあるけど、
こんな甘ったるい雰囲気はない。

なにも言わないでドサッと頭を乗っけてくるか、「腹貸してー」と色気もクソもない言い方をしてくるかだ。

Aからお気に入りのシャンプーの良い香りがする。

どうしよう…心臓やばい。

Aに聞こえてしまうんじゃないかと思うくらいドキドキしている。
落ち着け。

JK「Aどうした？怖かった？」

恐る恐る聞いてみると、ヒョン達が異変に気付いたのかこちらを見る。

JM「え！Aがジョングクに甘えてる！珍しい！写真撮らなきゃ！」

V「ずるい！変わって！」

「……るい」

JK「え？聞こえない、もう一回言って…………
って、お前熱くない！？」

Aの顔に触れると、ジューっと音がしそうなくらい熱い。顔も真っ赤。

「具合悪い」

JK「おい！A！?ヒョン！大変！Aが！！」

Aはそのままソファに倒れこんだ。