兎と仔犬 (ページ37)

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「はぁ。やっぱり……」

月1でやってくる女の子の日になってしまった。

しかも、家にあるキャッチしてくれる物は最後の１枚。

「ちょっとコンビニ行ってくる」

テレビを見ているジョングクの背中に話しかける。

JK「こんな遅くに？待って、俺も行く」

「大丈夫だって。近所だし」

JK「ダメ。襲われたらどうすんの。ほら、行くよ」

メンバーの中で女の子1人。オッパ達も気を遣ってくれている事もあって、ほとんど居心地悪いと感じる事なく過ごさせてもらっている。

でも、こういう時、気まずいというか…
本当は正直に「女の子の日だ」って言えれば良いんだけど、まだ私にはその勇気がない。

コンビニに着くと、ジョングクは飲み物のコーナーへ。

私はお菓子とキャッチしてくれるやつをカゴに入れて、急いで会計を済ませる。
良かった、バレていない！！

JK「あれ、もう会計したの？Aに奢ってもらおうと思ったのに」

「ははっ残念でした～」

JK「くそぉ～Aは何買ったの？」

「お菓子とか。あと、化粧品なくなったから買った」

JK「……へ～」

それから明日も早いからと各家に戻ってベットに入った。

明日は大切な撮影。
今回は重くならなきゃいいな…

次の日。

願いも虚しく、いつもに増して痛みが強い。

スタッフ「次は個人の撮影になりまーす」

私は最後の方の順番になって、それまで控え室で休むことに。

あーお腹痛い…

控え室のソファにうずくまっていると、背中に温かいものがかかった。

あ、ブランケットだ。

JK「大丈夫？生理なんだろ？」

恥ずかしいのか耳を赤くしながら話すジョングク。

「うん。なんでわかったの？」

JK「昨日のコンビニ。何買ったか隠してたし、メイクのヌナとも話してたろ。それに、踊った後、辛そうだったから…」

まさかジョングクが気づくなんて思わなかった。

JK「薬飲んだ？」

「うん」

JK「何したら良くなる？」

「うーん。寝てたい」

そう言うと、空いてるスペースに座って膝をトントンし始めた。

え、そういうこと？

JK「ほら、早く」

ジョングクの膝に頭を置くと「少し寝な」と頭を撫でてくれた。

筋肉ガッチガチだけど、今はすっごく楽だ。

「ありがとう」

JK「いいえー」

ジョングクならこういう事も受け止めてくれるんだ。

そう安心した。