兎と仔犬 (ページ31)

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Aとナムヒョンが宿舎に帰ってきたのは、あれから2時間ほど経った頃だった。

V「お帰り！！」

テヒョニヒョンはAの所に行くとぎゅーっと抱きしめた。

RM「離れて。Aは怪我してるんだから」

JM「怪我！？」

RM「肋骨にひびが入ってた。あと右足首の捻挫」

JN「え！！なんで言わなかったの！！」

「すみません…」

Aは謝るだけで何も言わない。

JH「というか…なんでそんな大怪我したの？ただ転んだだけて肋骨にひび入るなんてことないでしょ」

ホソギヒョンが少し厳しい口調で言う。

「転んだというか…階段踏み外して落ちちゃったんです」

階段から落ちた？
なんでそんな大変なことを黙ってたんだ、こいつは。

V「違うんじゃないの？誰かに押されたんじゃないの？誰、またソナ？」

え、なに…？
「またソナ」ってどういうこと？

頭に？が浮かんでいるのはジミニヒョンやソクジニヒョンも同じみたいで、口を開けたままテヒョニヒョンのことを凝視している。

JN「なんでここでソナの名前が出てくるの？どういうこと？」

「違う、オンニは関係ないから…」

V「嘘だ！！ソナに呼ばれた後怪我したんじゃん。ソナにされてること、みんなに全部話しなよ。A、あいつはもう一線を越えたよ？Aを怪我させた」

テヒョニヒョンは何か知っているようで、顔を真っ赤にさせて怒っている。

そんなヒョンに負けてか、Aがゆっくり話し始めた。

最初は一緒に遊びに行ったりファッションの話をしたり…本当に良くしてくれた。
でも、メンバーを紹介した辺りから様子が変わってきて、素っ気ない態度になったり、他の女の子達の前で悪口を言われて仲間外れにされたり…
Aの大切にしているお母さんからもらったブレスレットも、見せてと言われて貸してから返してもらっていないらしい。

「今日呼び出されたのは、みんなと距離が近すぎるって話で…熱愛とかまぁ…そういう仲だって噂広めるって。そしたらみんなに迷惑かけるな～と思ったから、私もブチ切れたらオンニの勘に触ることを言ってしまったみたいで…押された拍子に階段から落ちた…みたいな」

JM「俺たちの為に怒ってくれたんだ」

「だって、オッパ達と離れるなんて…私嫌ですから」

そう言ったAは笑っていたけど、目は涙でいっぱいだった。