兎と仔犬 (ページ30)

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今日も元気良く練習室に入ってきたA。

俺たちの前ではそんなキツいこと言わないのに、ソナヌナには違う態度なのか…

そういうの、すっごく嫌いだ。

「ジョングク、今日練習終わったら屋台寄って帰ろ」

JK「ごめん、今日行けないわ」

「そっか…わかった」

それからAと話すことは極端に少なくなった。

その代わりソナヌナにダンスを教えてほしいと言われて時々2人で練習したり、その後カフェに行ったり…

好きとかそういうのじゃないけど、ソナヌナと一緒にいるのは心地よかった。

俺を頼ってくれるし。

だから、Aの変化にこれっぽっちも気づかなかった。

JH「A………今日どうした？調子悪い？」

「大丈夫です。もう1回お願いします」

いつもと変わらない練習。

Aは何度もテンポについていけなくて立ち止まる。
それに、今日はずいぶん息が上がっている…

RM「ストップ！！A、本当に大丈夫か？」

「ちょっと休んでもいいですか？すみません」

汗だくなのに、顔色は真っ白。

「飲み物を買ってきます」というと練習室を出て行ってしまった。

V「A遅いな…ちょっと見に行ってくる」

ジミニヒョンとテヒョニヒョンが出て行った後、帰ってきたのはジミニヒョンだけ。

JM「大変！！！Aが！！！」

急いでヒョンの後を追うと、地面にうずくまるA。

呼吸が荒くて苦しそうだ。

V「ど、どうしよう！！」

SG「誰か呼んでこい！！」

スタッフさんが何人か来て、とりあえず医務室に連れて行くことにした。

JN「A、痛いところは？」

「お腹と、脚が痛いです」

横になって落ち着いたようだけど、まだ顔色は悪くて声もいつもみたいな元気な声ではなかった。

SG「ちょっと見せてみ」

躊躇することなくAのTシャツを捲るユンギヒョン。

V「なんだよ…それ！！！」

Aの肋骨の所には青紫の痣。

RM「A、脚も見せて？」

「嫌です」

JH「うわぁ。脚にも………」

「なんでもないんです。転んだだけなんです」

SG「んなわけあるか。いつからそんなに鈍臭くなった。ちゃんと話せ！！」

ユンギヒョンが怒っても黙ったままのA。

それでも黙っているAはスタッフとナムヒョンに付き添われて病院に行ってしまった。