兎と仔犬 (ページ18)

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SG side

SG「で、なんで俺がAの子守しなきゃなんないわけ」

「いいじゃないですか。ユンギオッパしか暇な人いなかったんですよ。みんなは仕事。オッパは暇だったんですよ。暇」

SG「暇暇言うな。俺だって作業あって忙しいの」

「わかってます…すんません。本当に」

2、3日前から目の調子が悪いA。
オフを利用して眼科に行くことになった。

Aは日本人でこっちの病院に慣れていないし、視力が悪いAの命綱だった眼鏡は昨日破壊魔によって粉々にされたので、オフだった俺が付き添っている。

もうちょっと寝たかったのに…と思いつつ、可愛い妹のためだからな。仕方がない。

「おっと！！」

SG「……………」

それにしても、危なっかしい！

歩道のちょっとした段差に躓くし、人にはぶつかりそうになるし…

一緒に歩いていてハラハラする。

SG「ほら、腕。隣で転ばれたら恥ずかしいから」

「そんなに運動神経悪くないし！！」

文句を言いつつも、俺の腕に自分の腕を絡めてきたA。

やっと病院に着いて、診察を受けた結果は「ものもらい」

切開するまではいかなくて、目薬で治療することになった。

痛いことをすると思っていたらしいAは安心したのか機嫌が良くて、終始ニコニコしている。

病院が終わったら、その足で眼鏡屋に来た。

SG「あ、これAに似合いそう」

「これも可愛い！どうしよ…」

SG「いいよ、時間あるんだからゆっくり選べば？」

自分が選んだ鼈甲でできた眼鏡と、俺が選んだシンプルな銀縁の丸眼鏡で悩んでいるらしい。

どっちもAにぴったりだと思う。

「これにしました！」

SG「俺が選んだやつじゃん。良かったの？これで」

「オッパが選んでくれたやつなら間違い無いので！」

俺が選んだ眼鏡をAがつける…
やばい、嬉しい。

それから、近くのカフェに寄ってご飯を食べて宿舎に帰ることに。

「はい、オッパ。これ食べてください！今日のお礼」

手渡された袋を見ると、カフェで買ったらしいベーグルやクッキーが沢山入っている。

SG「ありがとう」

「またデート行きましょうね」

いつの間にデートになったんだと思いつつ、なんだかんだ楽しい1日だった。

たまには妹の子守をするのも良いかもな。