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side.ym
いつも通り、いたジャンの収録のために楽屋に集まって、撮影開始で呼ばれるまでみんなで待機してた。
どうやら機材の不具合で、待ち時間ができてしまったらしい。いつ呼ばれるかわからないから、出かけず一つの楽屋に集まっていてほしいと説明された。
みんながそれぞれ思い通りのことをしている。俺はちねんと大ちゃんと一緒にゲームをしてたんだけど、飲み物を買いたくなったから一旦楽屋を出ようとした。
「自販機行くけどなんか欲しいのある人いるー？」
「あ、まって俺も行くわ。」
そう薮ちゃんが言ってきたから、一緒に自販機に向かうことにした。
「涼介何欲しいんだよ、買ってやる」
「えー薮ちゃんありがと！イケメン！」
「120円ぽっちでそんなに誉められたら恥ずいわ笑」
薮ちゃんの優しさに甘えて、自販機のボタンを押したときだった。
「いやー、今回の企画上手くいきますかね？」
「まあHey!Say!JUMPだろ？あのグループ仲良いからたぶん大丈夫だろ」
自販機の向こうの方から、いたジャンのスタッフさんたちの話し声が聞こえた。
Hey!Say!JUMPって聞こえたから思わず薮ちゃんと顔を見合わせて、耳をひそめた。
「楽屋に隠しカメラなんてバレないですかね？人数多いし誰かが気付いたら…」
「バレたら企画使えないからなぁ…。まあなんとかなると信じようぜ」
か、隠しカメラ…？
もう一度薮ちゃんと顔を見合わせた。
俺たちの楽屋に隠しカメラがあるってこと？いたジャンの企画で？
「薮ちゃん、」
「涼介、これは聞かなかったことにしようぜ」
薮ちゃんの言う通りだ。俺たちはプロだ。たとえカメラがあることに気付いても、企画を潰さないために気付いていないフリをするべきだ。
二人で今の話は聞かなかったことにすると決めて、楽屋に戻った。
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