混ぜたらなにいろ？ (×in) (ページ47)

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それなのにこんなめんどくさい質問をしてしまったのは、連日の重い内容のドラマ撮影で心身共に疲れていたからだろうか。

久しぶりの髙木との2人の時間に思わず本音がポロッと零れてしまった。

なんてことないように繕ったが、内心やってしまったと心臓はバクバクだった。
髙木は、重たいことを言うヤツが嫌いだ。いつかの彼女に「仕事ばっかりで本当に私のこと好きなの？」と言われて別れたと愚痴を言っていたのを聞いたこともある。

髙木に嫌われないように、捨てられないように。ドライでラクな関係を維持できるように、少しでも長く髙木といれるように気を張っていた俺にとって、この発言は大失態だった。

第一、髙木は俺のことを好きなのか。バレてもめんどくさいことになりにくい便利な性.処理の相手だと思ってるのではないか。俺の告白がほぼそのようなものだったのだから、もしそう思われてても不思議ではないし髙木は悪くない。

お願いだからさっきの質問なんて忘れて、スルーしてくれ……そう願っていたときだった。

「そうだねえ……。どのくらいって難しいけど、一緒に海に沈みたいくらいには好きだよ。」

いれ終わったコーヒーを片手に俺の隣に座った髙木は、まるで今日の天気を話すかのようにそう言った。

「……は？どういう……」

「伊野尾くんはさ、俺の事色々と都合のいいフラットな相手だと思ってるかもしれないけど。俺は伊野尾くんと一緒に死.んじゃいたいくらい好きってこと。伊野尾くんと他の女がくっつくのみてるぐらいだったら、俺のものなうちに一緒に消えちゃおうってね。」