混ぜたらなにいろ？ (×in) (ページ46)

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2人で一緒に溺れたいねページ46

「髙木はさあ、俺のことどれくらい好き？」

久しぶりに2人一緒のオフ。休みが被った日は外に出かけることが多い俺たちだけど、今日は珍しく家でゆっくりとしていた。

俺の唐突なめんどくさい質問に、キッチンでコーヒーをいれていた髙木は不思議そうな顔をしてこちらを見た。

「珍しいね、伊野尾くんがそういうこと言うの。」
「んー、なんとなく。やっぱいいや忘れて。」

珍しい、ね……。

髙木と付き合って半年とちょっと。お互い気も合うし趣味も似てるし、一緒にいて楽しい。そんな理由でふわっと付き合い始めた俺たち。

「俺たち付き合わない？男同士ならバレにくいし、万一バレても誤魔化せるし楽じゃない？」

そんなセリフで告白したのは俺。そのセリフに「そうだね」とだけ応えた髙木。そこから俺たちの関係は始まった。

ご飯に誘うのもほぼ俺から。休みの日に会おうと言うのも俺。やることはやってるけどドライな関係。

……なフリをしてるだけ。

俺は髙木のことがもう何年も前から好きで、告白するときも藁にもすがる思いだった。髙木がカノジョと別れて、女はめんどくさい、当分彼女は作らないかなと言っていたタイミングを狙った。

OKをもらえるとは思ってなかったから驚いたけど、所詮女の代わりでバレた時の処理が楽だという提案に乗っただけどろうと軽く落ち込んだ。

きっとこの関係は髙木に好きな子ができたら終わりだろうな、と考え、会う度に別れを告げられるのではないかと怯え、重いことを言ってめんどくさがられないように気持ちを抑える毎日だった。