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side.kei
「…っおれ、最近だめなの。失敗たくさんしていろんな人に迷惑かけてばっかりで…。もっとちゃんとしなきゃだめなのに…。」
たかきの優しい手で撫でられて、言うつもりなかった悩みがどんどん口から出ていった。
ぐずくずと子どものように泣きながら話す俺に、たかきは呆れもせずに、指で俺の頬に落ちた涙を拭ってくれた。
「いのおくん、いのおくんは十分頑張ってるよ。上手くいかないのはちょっとお疲れだからだね。そういうときは周りの人に甘えていいんだよ？」
「でも、自分のことぐらい自分で管理できなきゃだめなのに…。」
「誰にも頼らないのと自立するっていうのは別だよ。困ったときは人に助けてもらわなきゃ。いのおくんの周りには助けてくれる人がたくさんいるんだからね？」
俺もその一人だよ？と言いながら抱きしめてくれるたかきのせいで、もう俺は涙腺崩壊。
散々泣いてお腹が空いて、たかきが作ってくれたうどんを二人でおいしいね、って食べて、一緒に寝た。
それだけでなんだか凄く楽になって、次の日からは仕事も前よりずっとできるようになった。
たかきのおかげ。ありがとね。
−−たかきが優しくしてくれて、すごく嬉しかったんだけど、他の人にもこんなに優しいのかなってなんかモヤモヤする。
なんだ、この気持ち…？−−
−−いのおくんにこの間はありがとうって言われたんだけど、それだけなのになんか胸がきゅんってした。俺どうしたんだろう…？−−
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