41 ページ41
.
蝶屋敷に入った後、Aは全ての事情を包み隠さずその場にいる全員にうちあけた
大体の事は察していたが実際に聞けば胸糞悪い話で
例の隊士に対して苛立ちを覚えたのは恐らく俺だけでは無いだろう
.
怪我は勿論、顔色もあまり良くなかったAは、胡蝶に連れられて寝室に向かって
残ったのは、俺と甘露寺と時透になった
.
…のはいいんだが、
時「…」
.
柄にもなく、先程から一言も言葉を発しないこいつに対して少しばかりの恐怖心を抱いていて
それはどうやら甘露寺も同じようで、少し気まずそうな表情を浮かべていた
.
宇「…時透」
時「…」
宇「分かっているとは思うが、…手は出すなよ」
.
俺がそう言うと、時透はなんともまぁ鋭い目付きで俺に視線を向ける
ここでこいつが例の隊士に手を出せば対立違反
それこそAが1番望まないことだ
それは時透自身も分かっているからこそ、やり場の無い感情を抑えるのに必死なのは見てわかった
時「…分かっています」
甘「…無一郎君…」
宇「…御館様には包み隠さず全部報告すっからよ、
隊士の処分については御館様に任せようぜ」
.
その言葉に頷きながらも、本当は自分の手で何とかしたかった気持ちが強いのは見ればわかった
…本当に、こいつは俺らが思っているよりも、ずっと
.
甘「…Aちゃんの事、好きなの…?」
.
ちょうど俺が口にしようとしたことを一足先に甘露寺が告げる
その質問に、俺も時透の様子を伺う
本当はずっと前から気になっていた事ではあった
異性になど興味を持っている姿を見た事はなかったし
女隊士からの誘いを受けている様子もなく、ましてや自分から誘っている姿なんて想像もできなかった
その時透が、異性の名前を覚えているのだけでも珍しいのに、自分からAとの距離を少しずつ確実に縮めて、挙句の果てに簪を渡したとか、誰が信じる?
Aから聞いた時は平然を装ったが、正直驚きでしか無かったし、明らかに相手に気がある男の行動そのものだ
だが、ずっと一緒に闘ってきた柱の仲間であっても正直こいつが考えてるか分からないのが本音だ
かと言って本人に聞く勇気もなかったのだが_
いい機会だ、流石甘露寺
.
時「…なんですか急に」
甘「いいからいいから!」
宇「どうなんだよ、霞柱さん」
551人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
むいむい - こちらの続編、素直になれないにも程があるが読めません。 (4月10日 14時) (レス) id: 5e364bf0e0 (このIDを非表示/違反報告)
三月の専属ストーカーなつめみく - うあ、すきだぁ…。むねがきゅってなった…! (10月20日 16時) (レス) @page50 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - お疲れ様でした!!!完結してしまうのは寂しいですが新作も楽しみにしております!!絶対見ます!!! (7月22日 20時) (レス) @page49 id: e6271faca4 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - お疲れ様でした!更新されるのが毎回楽しみで完結しちゃうのがすごく寂しいです😭このお話が大好きです!新作楽しみにしてます☺️ (7月22日 16時) (レス) id: 2d55ef8bd0 (このIDを非表示/違反報告)
koto。。。(プロフ) - お疲れ様です!完結しちゃったのは寂しい部分もありますが、凄く面白かったです!良かったらですけど、番外編?みたいなのを作ってほしいです!最後までドキドキしました!😍 (7月22日 16時) (レス) @page49 id: a5fd6f2b2a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:悠乃 | 作成日時:2023年6月4日 23時