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あれからどれくらい時間が経ったのだろう




手は悴んで感覚なんてほぼ無くなっていて



任務中に捻った足は川の中にある石で何ヶ所も切れてしまって先程とは比べ物にならないくらいの痛みを伴っていた




正直、かなり身体が悲鳴をあげていたけれど






























『……あ、ったぁ……』
















酷く安心して、勝手に涙が溢れ出る



漸く、探し求めていた簪が、手の中にあるのを見て




痛みも、苦しさも、全部がどうでも良くなった










分かってはいたけれど、かなり傷ついてしまっている簪を見て心が痛んだ





_ごめんなさい無一郎様、あんなに綺麗な簪だったのに



















宇「っおい!!A!!!」













不意に聞こえた声、

橋の上を見ると、宇髄様と蜜璃様の姿があった











宇「っお前、何してんだ!!」










私が顔をあげると、二人は慌てて橋の上から躊躇なく川の中に飛び込んできた



『だ、駄目です、足元が濡れてしまいま…』




刹那、乾いた音が響いて

左頬に痛みが走った










宇「っ甘露寺」


甘「……何してるのよ、本当に……!」










蜜璃様に頬を叩かれたのだと、そう理解した


声は震えていて、今にも溢れ出してしまいそうな程目に涙を溜めている蜜璃様を見て、

自分がどれだけ心配をかけてしまったか、瞬時に悟った





『…蜜璃様……』


甘「怪我してるのに一人でどっか行っちゃったって言うし……蝶屋敷にも居ないし、やっと見つけたと思ったらこんな所に居るし……!

顔色も悪いし傷だらけだし、手は凍ってるみたいに冷たいし……!馬鹿、本当にAちゃんの馬鹿!!」


『ご、ごめんなさい、泣かないでください…』


宇「……おい、Aそれ…」

宇髄様が驚いたように見ているのは私の手にある傷だらけの簪

そりゃ驚きもするだろう、ずっと探し続けていた簪が、こんな状態でここにあるのだから



甘「っAちゃん、ちゃんと説明して」



『…』


きっと、余計に心配をかけてしまうし、自分のことでこれ以上迷惑もかけたくない


だから二人にはこの状況を知られたくなかった


しかし宇髄様は、一度彼と私の現場を目撃していて

蜜璃様もきっとあの時の話を知っている



私の様子を見て大体の状況を察している様子の二人を前に、





何とかして隠そう なんて到底思えなかった

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:恋愛
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むいむい - こちらの続編、素直になれないにも程があるが読めません。 (4月10日 14時) (レス) id: 5e364bf0e0 (このIDを非表示/違反報告)
三月の専属ストーカーなつめみく - うあ、すきだぁ…。むねがきゅってなった…! (10月20日 16時) (レス) @page50 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - お疲れ様でした!!!完結してしまうのは寂しいですが新作も楽しみにしております!!絶対見ます!!! (7月22日 20時) (レス) @page49 id: e6271faca4 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - お疲れ様でした!更新されるのが毎回楽しみで完結しちゃうのがすごく寂しいです😭このお話が大好きです!新作楽しみにしてます☺️ (7月22日 16時) (レス) id: 2d55ef8bd0 (このIDを非表示/違反報告)
koto。。。(プロフ) - お疲れ様です!完結しちゃったのは寂しい部分もありますが、凄く面白かったです!良かったらですけど、番外編?みたいなのを作ってほしいです!最後までドキドキしました!😍 (7月22日 16時) (レス) @page49 id: a5fd6f2b2a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:悠乃 | 作成日時:2023年6月4日 23時

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