霞柱を追いかけて【鬼滅の刃】

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．



時「…美味しい」


『ほ、本当ですか？良かったぁ…』



口に合うか不安になりながらも作ったお粥を、無一郎様は美味しいと言いながらどんどん口に運んでくれて安堵した


お粥を作ったのは前にカナヲちゃんが体調を崩して作った時以来だから、少し久しぶりだったのもあって不安だったのだ





時「よく料理するの」


『え、あ、はい

料理をするのが好きで…非番の時はアオイちゃんと夕餉を作ったりしています、…あと、おはぎとか』


時「へえ、凄いね

おはぎとか不死川さん喜びそう」


『ふふ、よく作ってお渡しするんですけど、美味しそうに食べて下さりますよ』


時「…そうなんだ、仲良いんだね」


『仲良い…そうですね、仲良くしてくださっています』





．



今思えば、私本当に恵まれてるなあ


こんなに柱の方に仲良くしていただいているなんて

…って言っても、最初なんかは 霞柱に想いを寄せている隊士 っていう認識でしか無かっただろうけど



時「あのさ」


『？はい、どうされました？』


時「…それ、辞めない？」


『…それ、とは？』




時「…敬語だよ

それ要らない」






…いや、いやいや



『無、無理です』

時「なんで」

『な、なんでって…無一郎様、自分の立場をお分かりですか…？』

時「前も言ったけど、僕が敬語要らないって言ってるんだし、階級関係ある？」


『っ狡いですってば、それ…』


時「狡くない、次敬語使ったら知らないからね」


『っ〜〜、』


どうして、この人はいつもこんなに突然とんでもない事を言うのだろう


私なんか、貴方に敬語を外していい立場じゃないのに

名前呼びを今でも躊躇っているくらいなのに

頭が追いつかない、会う度に何か起こるから一生追いつかない


時「…分かった？」

『っ…』

時「ねえ、分かった？A」

『……う、うん…』



躊躇しながらも返事をすると、無一郎様は満足そうに微笑んだ



…悔しい、悔しいけどその表情は狡い、何も言えなくなる




時「あとさ、


僕も食べたい、Aが作った料理」



『え、料理…？』



時「うん、なんでも作れるの？」


『なんでもって言うわけでは…』


時「ふろふき大根は？」


『…味の保証はできない…けど…』


時「じゃあ決まり」


Aが時間がある日で大丈夫だよ なんて言ってまたお粥を口に運び始める無一郎様








…本当に、とんでもない人だ、なんて思いながら思わず口元が緩んだ

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