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『……時透様…ありがとうございます…』


時「うん、…美味しかったね」









自分で払うと何度も言って粘ってみたが、
結局、押しに負けた私は一銭も払わせては貰えず、全て時透様がお代を払ってくれた





___時「ここで引かないならもう二度と会いに行かない」


____『えっっ』



___時「嫌なら退いて」










あんな事言われてしまったら引くことしかできない

本当に狡い人である










甘味処を出て他愛のない話をしながら街を歩く


緊張や不安は気づけば自分の中では消えていて


ただただ、本当に幸せでしかなかった









『っわ、綺麗……』



時「……簪?」












ふと目に入ったお店に売られている翠玉色の簪が目に入った

沢山の簪が並べられている中でも、一瞬でこの簪に目を奪われた



時「……この色のもの、よく買うの」


『いえ…でも何故か目を奪われてしまって、





















…きっと、時透様の雰囲気に良く似たお色だからだと思います』










そうだ、きっとそうなのだ



緑より少し優しくて、上品な色、

時透様の瞳の色と凄く近い色の簪だからこんなにも目を奪われてしまったのだろう










時「……あ、そ」




『っあ、すみません……変な事言ってしまって』






全て口にしてしまってから我に返る

顔に一気に熱が集まり、またもや時透様の顔を見れなくなってしまった









時「……これ、ください」


『えっ』


「はい、ありがとうね」


『ちょ、時透様!?』






簪を持って店主に声をかけた時透様は頭が追いついてない私を放ってお代を払う


勿論私は混乱状態である



『え、な、なんで……』


時「目、閉じて」


『え、?』


時「いいから閉じて」



そう言われて、目を閉じる



少ししてから、開けていいよと声をかけられてゆっくり目を開けると、


優しく微笑みながらこちらを見る時透様が目に入った






















時「…うん、似合ってる。可愛い」















僕に可愛いとか言いながらAの方が可愛いよ、と、そう言って私の手を優しく握って再び歩き出す







……なに、なにが起こっているの














頭が未だに追いつかない、顔がとにかく熱い、死んでしまいそうなくらい






でも、信じ難いくらいとにかく幸せで、嬉しくて


















時透様に握られた手を、私もゆっくり握り返した

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:恋愛
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むいむい - こちらの続編、素直になれないにも程があるが読めません。 (4月10日 14時) (レス) id: 5e364bf0e0 (このIDを非表示/違反報告)
三月の専属ストーカーなつめみく - うあ、すきだぁ…。むねがきゅってなった…! (10月20日 16時) (レス) @page50 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - お疲れ様でした!!!完結してしまうのは寂しいですが新作も楽しみにしております!!絶対見ます!!! (7月22日 20時) (レス) @page49 id: e6271faca4 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - お疲れ様でした!更新されるのが毎回楽しみで完結しちゃうのがすごく寂しいです😭このお話が大好きです!新作楽しみにしてます☺️ (7月22日 16時) (レス) id: 2d55ef8bd0 (このIDを非表示/違反報告)
koto。。。(プロフ) - お疲れ様です!完結しちゃったのは寂しい部分もありますが、凄く面白かったです!良かったらですけど、番外編?みたいなのを作ってほしいです!最後までドキドキしました!😍 (7月22日 16時) (レス) @page49 id: a5fd6f2b2a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:悠乃 | 作成日時:2023年6月4日 23時

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