5年後のラブレター[TM]

ぼうけんのはじまり ページ2

天国にいるあなたが助けくれるわけもなく









行くと聞かない息子を連れて







仕方なく外に出る









「どうぶつのえきいんさんってなんだろうね」









「すいませーん！



どうぶつのえきいんさんはいますか！」








元気いっぱいのひなたに引っ張られて来たのは






最寄りの駅









『すみません！


こらひなた！お仕事中だからじゃましちゃだめでしょ！』









駅「動物の駅員さんを探しているんだね？




ここから10個行った駅に行ってみたらわかるかもね？」





「じゅっこ！ありがとう！」







『え？ちょっと！』









わけも分からずひなたに連れられて







改札を通る









『...っ』





叱ろうと思ったが





楽しそうなひなたをみたら何も言えなくなる









『10個先の駅に行ったらかえろうね？』









「たからものみつけたらね！」









もう...









来た電車に乗り込み









駅を過ぎるたびに








いーち、



にーい









と数えていくひなた









きゅーう、









ひなたばかり見ていたから




まわりの景色をみてようやく





見慣れた景色であることに気がつく









それは貴久と青春を共にした高校の最寄り駅だった。

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