僕らの天才PDニム8 (ページ10)

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メアリーside

ニューヨークの高層ビルが立ち並ぶこの街並みで

大きなキャリーケースを2つ

キョロキョロする姿は完全に留学する学生で

「Hi」と高校生と思って声をかけたら大間違い

同い年で、ジャックから話を聞いておけばよかった

彼女を大絶賛している彼は、

酷評、驚くほどストレートに意見を吐くことが多くて

いい意味でも巨匠とされている存在

そんな彼が惚れた、彼女には興味しかなかった

同い年なのに、守りたくとなるというか

妹がいる私にとっては、妹がもう1人増えたみたいで

英語も堪能だったから会話には困らないし

たくさんの韓国や日本の話を聞けて楽しかった

休みの日にはショッピングやキャンプ

長期連休には違う州にも旅行に行ったり充実していた

最初は1年と、話を聞いていたけどずっとここにいて欲しいと思った

彼女の作った曲を初めて聴いた時の心の高揚感は忘れられない

かと思えば、心を掴まれるような切ない恋の歌

ジャックが惹かれるのも頷けた

「ねえ。Aはこの歌を作った時誰を思い浮かべたの？」

『え、どの曲？』うあなんて気まずそうな顔してる

「これ、彼氏のこと歌にしたの？それとも元彼？」

『私、恋人出来なことない』

衝撃的すぎる発言に、その日のことは忘れられない