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A side
「あの歌の君は誰のことだがわかった?」との質問だ
なんて答えればいいか、、私と言って笑いを取る?
『わかるはずないよ、チャニの好きな人?』と言うだけなのに心が苦しくて
「え、ちょ、なんで泣いてるの?」と彼の声で
涙が溢れそうになっていることに気がつく、ああ、バレてしまう
『質問終わったよね、帰る』一刻も早くこの場から去ろうと思って
出口の方に向かおうとした瞬間に一気に暖かいものに、包まれている?
目の前には彼の腕があって、、、
『え?何、離してよ』と腕を叩いてもびくともしなくて
彼の顎らしきものが私の頭のてっぺんにくっつく
「出会って初めて笑顔を見た時、誰よりも大切にしたくて
ずっとそばにいて欲しいと思ったよ。俺はAが好きだよ」
彼から紡がれた言葉に反応することができない
ゆっくり腕が離れて、向かい合う
「知ってると思うけど今まで俺には彼女いたことないし、
Aしか好きになったことがないよ?」
情報が過多すぎて頭の中がぐるぐるする
ゆっくり両手をつつまれて、彼がしゃがんで目を合わせてくる
すぐに目を逸らしてしまう、手も離そうとしてもびくともしなくて
「答えを聞かせてくれるまでは離さないよ」と聞こえた
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作者名:りほ | 作成日時:2023年10月3日 15時