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Aside
初めてのキスは、はちみつレモンの味とかいうけど
緊張でそんなことすら、覚えてないし
思い返すだけできゃああああってなる←
あの後2人でゆっくりおうちデートを楽しんだ
影が重なって真っ赤になる私をみて
「ふは、真っ赤でりんごみたいっw」
なんておでこにそっとキスを落とす
こんな甘い時間を過ごすことがむず痒いけど
すごく幸せで心がほかほかする
映画を見て一緒にご飯を食べて楽しい時間はあっという間
彼が帰ると急に家の中が寒く、寂しく感じる
ふとテーブルの上にあるカレンダーに目がとまる
グレーのペンでまるが書かれているのは明日
耳の定期検診が待っている
今は薬のおかげで症状が落ち着いているけど
いつまた進行するか、右にも症状が出るかもしれない
しーんとてしている部屋に不安が乗っかってくる
もし、私の世界から一切の音が消えてしまったら
彼は、彼はそれでも隣にいてくれるのであろうか
音のない静寂の世界に行くことになったら
私はどうしていくの？
暖かさを知ってしまった今、忘れていた自分の病気
‘遺伝性かもしれませんね’そう告げた先生の姿が
頭の中から消えてくれない
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作者名：りほ | 作成日時：2023年10月3日 15時
