メイクちゃんは元練習生 (ページ29)

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Aside

『まあ、結局私の野望は叶わなかったけども

クリスの作った曲は世間、世界に認められてますが？』

と言って彼を見てみる

「あはは、認めてもらえてるのかな？」

『そうでしょ！！！これからもっともっと有名になるよ』と

「実は、、、あの曲は消えちゃったんだ」と

『え、、、そうなんだ』と悲しさが胸に広がっていく

聞いてみたかったな名前も知らない秘密の曲を

空を見上げて、消えそうに笑うクリス

「ねえ、アリスは今幸せ？」と

『うん、今？今も幸せだよ、まだまだ努力しなきゃだけど』

「そうだね、まだまだ上に行かなきゃだね」

『あーあ、秘密の曲を聴くの楽しみだったのに』

思わず、本音が出てしまうが何も言わない彼

「Aはさ、好きな人とかいないの？」

突然の名前呼びに、いつもより低い声に心臓がどきりとする

『え、？急に違う呼び方、するんかい』と緊張を誤魔化す

「みんなアリスで呼ばないからね、で？？」

『私だけ答えるの？チャニも言ってくれたら答えるよ』と

「その呼ばれ方違和感しかないかも、はは」と言われて

苦笑いされて、実はちょっとショックで

「俺は、、、」と彼の言葉を待ってしまう、なんで期待してんだろ

「今も昔も、大切な人がいるよ」

あああ、彼の心にはもう素敵な人がいたのか羨ましいな

何、1人で期待してドキドキしてたんだろ、、バカみたい

「アリスは？」

『私？私はいないよ、、(クリス以外ね)』

初めて彼に嘘をつき、初恋の幕を引き摺り下ろした