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Aside
もう5年も経つのかと思いつつ、話を始める
『まず、事務所を辞めたのは耳の病気のせい
今年で発症して、5年?6年くらいになるの』
相槌を打ちながら真剣に聞いてくれる彼
『2016年になってすぐ、体調が悪かったのもこの病気のせい
その2年後くらいにもう、音がほとんどわからなくなった
今は補聴器をつけてもお守りくらいで、
右耳だけを頼りに生活している感じ、慣れたけど』
「うん、聞いた」
『なんだ、知ってたんだ』通りで冷静なわけだ
「リノがこの前踏んだのは補聴器?」
その問いに対して頷く、油断した私のせいで
リノさんのタイミングも良くなかっただけ
「なんで、俺には手紙すらなかったの?」
『ああ、ジス達か、、直接伝えたじゃん?』
「手紙も欲しかった」
『クリスには、チャニにはいらないよ』
「なんでそう思うの?」と声色が変わる
『チャニの周りにはたくさんの練習生がいて
尊敬もされ、愛されてもいたし私なんかが』
彼からの視線が怒っていることを伝えてきてすごく痛い
「あの約束は忘れたの?」
『あの約束覚えてたの?』
そう、2人だけの秘密の約束を
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作者名:りほ | 作成日時:2023年6月8日 22時