猫かぶりは得意です 2【2j3j】 (ページ1)

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「寝癖ついてるよ笑」
『えっ、どこですか』

あれから少しづつ声が出るようになって今となれば完全に声を取り戻した私だが、この毎朝の何ら変わらない日常は目の前のにこにこしている先輩によって映り変わっていった。あの日彼氏として護衛してもらうことが決まってからというもの彼は律儀にも、毎朝毎朝私の家のインターホンを鳴らすのだ。
この炎天下の中外で待たすわけにもいかないので家に招き入れるとリビングでお茶をこくこくと飲む彼。準備出来ましたと声をかけたらしっかりコップをシンクまで持って行ってからこちらに歩いてきて、くすくすと笑って私の頭の寝癖を直す。そして家を出てジリジリとした暑さの中駅まで歩く。
これがもはや新しい日常と化していた。いつからか学校では公言したわけでもないのに叶と高嶺が付き合ったと言う情報が出回っていたが、先輩も私も特に否定も肯定もすることはなかった。
暑苦しい季節なのにも関わらず先輩はしっかりと私の右手を握って歩く。暑いね、なんて言葉を交わすのにその握られた手は離されることはなく2人の温度が混じり合いそれがさも当たり前かのように感じるまでには私は麻痺してしまったようだ。

「ねぇ、Aちゃん明日暇？ゲームしない？」
『あーあのやりたいって言ってた新作のやつですか？いいですよ、家来ますか？』
「んー、そうだねそっちにお邪魔しようかな」

叶先輩の膝の上に乗せられ髪をいじられながら、新しいゲームの広告をこの前見た時にこれ面白そうだね、したいねって話してたゲームがつい最近発売されたから叶先輩から一緒にしようとお誘いを受ける。もちろん私もそのゲームに興味があったから二つ返事で了承する。

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ご無沙汰しております。
作品のパスワードに関しましてですが今年いっぱいはパスをかけたままの更新とさせていただきます。
年が明けてから1番初めの更新の時に外そうかな？と思っておりますが状況によりけりです。よろしくお願い致します。

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