君の声【２】

96話 ページ48

仕事が終わって飛鳥さんに自宅まで送ってもらう途中ケーキ屋さんに寄ってもらった
誕生日とファイナル優勝、ダブルでお祝いだもんね
ホールケーキにするか悩んだけどまだシーズン中だしショートケーキにした

自宅まで送ってもらうと、結弦ももうすぐ着くとLINEがきたのでそのまま駐車場で待つことにした
多分いろいろビックリしちゃうと思うし(笑)

5分くらいしたら1台の車が入ってくる
目の前で止まると中から結弦が降りてきた
2人でここまで送ってくれた連盟の人にお礼を言って見送った

「A、こんなとこ住んでんの？」

驚くのも無理はないと思う
わたしが住んでるのは都内の高級住宅普通のマンションに住むのだと思ってたけど、ここは戸数も少なく人目につきにくいからと社長が用意してくれた

地下の駐車場から自分の部屋まで誰とも会わずに行けるし、エントランスにはコンシェルジュもいる
24時間管理人さんもいるしセキュリティも問題なし

『わたしも最初ビックリしたよ。でも社長がバレてすぐ引っ越しするならここのがいいって。』

「へぇー」

『はい、到着。どうぞ』

「お邪魔しま〜す」

とりあえずリビングまで案内し荷物を置いたの確認してから抱きついてみた

『おかえり』

と言えば「ただいま」と、抱き返してくれた


お風呂のお湯が溜まる間に部屋を案内する
間取りはリビング・寝室・客間・防音部屋の3LDKと1人暮らしとしてはなかなかの広さ

「あっ、ベッド少し広い」

『誰かさんがリクエストしたので(笑) お風呂そろそろはいれるかも。先にはいってきていいよ』

「一緒にはいる？」

『はっ!? 無理無理無理。ほら、ご飯の用意もしなきゃいけないし』

「じゃ、あとで一緒にはいろ？」

『あと？』

「そっ、あとでね」

そう言って着替えを持ちバスルームへ向かっていった

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