43話 ページ44
― ― ― ― ― ―6日目(金)― ― ― ― ― ― ―
今日はリハーサル
午前の練習は昨日ミスしたところを気をつけながら弾いた
お昼休憩も終わり控え室に行けば誠司くんに衣装を渡されたので更衣室へ向かう
衣装はノースリーブのロングドレスで色はロイヤルブルー
上半身にはビーズで複雑な模様が施されている
ハイウエストで切り替えてあり、下半身はサテン生地の上にオーガンジーで覆ってある
オーガンジーには裾にかけてラメが入っている
がっつり体のラインが出るのは恥ずかしいのでパニエも着て下半身には少しボリュームを出した
小さい時は発表会でドレスを着るのが嬉しかったけど、こんなドレスを着てピアノを弾くのは初めてですでに緊張してきた
控え室に戻れば誠司くんにチェックされる
「見た感じ大丈夫そうだけど、着てみてどう? 」
『今のところ問題ないかな。背中側はギャザーだからキツくないし』
「アクセサリーはなしでいいね? 明日のヘアメイクはは女性シンガーさんのヘアメイクさんがやってくれるから」
『えっ、自分でやるよ?』
「撮影もはいるし、せっかくだからプロの人にキレイにしてもらってね」
『ん? 撮影って?』
「言ってなかったっけ? 復興にむけてのアイスショーだからテレビで放送されるんだよ」
余計な事、聞いちゃった
ますます失敗出来ないじゃん
無事に終わってから知りたかったなぁ
テンションが下がったままステージの方へ向かうと、わたしとは正反対にテンションの高い佳菜子が寄ってきた
「きゃー、Aの衣装キレイ〜」
『………ありがと』
「どしたの? 緊張してる?」
『今さっきアイスショーがテレビで放送されるって聞いて…。明日終わってから知りたかったなぁって』
「べつにAばっか撮る訳じゃないんだから気にしなきゃいーじゃん」
『それもそっか。アイスショーだしスケーターが主役だもんね』
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はら - 実在する人物のお名前を借りる二次創作になるのならオリジナルフラグは外して下さいね。違反行為になります (2018年5月10日 9時) (レス) id: b67bdd910f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆづ子 | 作成日時:2018年5月10日 8時