24話 ページ25
お互い友達登録済んだところで
「あっ、タオルありがとうございました(笑)」
結弦くんはタオルと小さい袋を渡してくる
『どういたしまして(笑) これは?』
「今日遊びに来てくれたからお礼に。飴なんだけど」
『えー、わたしの方こそ練習にお邪魔してるのに…。もらっていいの?』
「Aちゃんも差し入れ持ってきてくれたしお互いさまって事で」
『じゃ、遠慮なくもらうね。あっ、結弦くんも練習するよね?』
「う〜ん、まあ、そうだね」
『それじゃ、わたしそろそろ…』
帰るねって言いかけたときわたしのスマホが鳴り出した
珍しくお父さんから着信だった
そういえば今日イタリアから帰国ってお母さん言ってたっけ
『結弦くん、ちょっとゴメンね』
少し離れて電話に出る
『もしもし、お父さん?』
「A、母さんから聞いたけど今、幕張のイベントホールにいるんだって? アイスショーの会場の?」
『そっ、そうだけど。もうすぐ帰ろうと思ってたところ』
「ダメ、もう少しそこにいて」
『なんで?』
「いいから。また連絡するから」
そう言って電話を切られる
よく分かんないまま結弦くんの隣に戻ると心配そうに声をかけてくれる
「大丈夫? なにかあった?」
『父からだったんだけど、もう少しここにいなさいって』
「迎えに来てくれるとかじゃないの?」
『そうなのかな? かなり慌ててたんだよね。とりあえず連絡くるまで待たせてもらうね』
少ししたらスケーターさん達が続々戻ってきた
「佳菜〜、練習終わり?」
「午前中話してたピアニストさんの件で話があるから控え室に集合だって」
『じゃあ、わたしは外にいるね』
部外者のわたしが聞いていい話ではないので慌てて部屋から出てスマホを眺める
それにしてもお父さん何だったんだろ?
連絡だってこないし
数分後、スタッフさんが控え室に入っていった
少ししたら結弦くんが出てきて
「Aちゃん、来て」
と、左手を握られる
手を握られてるドキドキとわたしがはいっていいのか不安な気持ちで控え室へ連れられる
中には佳菜、ノブくんの他に15人くらいのスケーターさんとさっき入っていったスタッフさんがいて、わたしたちに注目しているのに気づいた
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はら - 実在する人物のお名前を借りる二次創作になるのならオリジナルフラグは外して下さいね。違反行為になります (2018年5月10日 9時) (レス) id: b67bdd910f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆづ子 | 作成日時:2018年5月10日 8時