君の声【１】 (ページ24)

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23話ページ24

佳菜子と控え室にはいると中には何人かいたので軽くお辞儀しとく

椅子に座るなり佳菜子から質問の嵐だった
なんとか返しながら10分くらい話してると

「あっ、佳菜そろそろ練習してくるね。LINEやってる？ ID教えて～」

夏休みまえから始めたLINEを開きお互い登録した

「じゃ、LINEしてね～」

『佳菜子もね。練習頑張って～』

慌てながら控え室を出ていく佳菜
座ったまま佳菜を見送ると空いた椅子に結弦くんが座る

『誘ってくれたのに佳菜子としゃべっててゴメンね』

「大丈夫。仲良くなれたみたいだね」

『LINE交換しちゃった』

「LINE？」

『メッセージアプリなんだけど、複数でやり取りしたりスタンプ送ったりできるんだよ。スタンプがかわいいの、ほら』

そう言うとスマホを覗きこむ結弦くんなんだけど…ちっ、近い
動いたらほっぺたくっつくんじゃないかってくらいの距離で思わず固まってしまった

「…プーさんのスタンプってある？」

耳元で聞こえた声にドキドキしながら答える

『…あ、あるよ』

「…楽しそうだし俺もやろーっと」

そう言って結弦くんは離れた
顔があつい…絶対赤くなってる
チラッと結弦くんを見れば普通にスマホを操作してるけどなんか耳赤くなってる気が…

『プーさん、好きなの？』

「うん、まあ」

『かわいいから？』

「それもあるけど顔が安定してて落ち着くから」

…それってぬいぐるみなら普通じゃない？

なんて思ったけど口には出さない