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「ねえ、A」
「ん?」
帰り道ミナが頰を赤くして私を見ながら
「私イーシンと付き合ってるの」
って言った。
「うそ…」
「ほんと!!」
あのイーシンとミナが??
信じられない…
「昨日急に電話かかってきてさ、今日の昼休みに呼び出されて…」
「告白されたんだ?」
「うん、昨日の電話はゲームで負けた罰だったらしいんだけどね。好きな人に電話するって」
「…そうなんだ」
「ベク先輩とチャニョル先輩とジョンデ先輩としたらしいんだけどね」
「…ん?え?」
「ほんと先輩ナイス!!」
テンションが上がってるミナ。
だけどそれ以上に私の顔は真っ赤だと思う。
「どうしたの?」
「んーん、なんでも…」
もし、もしも。
その罰ゲームをベク先輩もしてるとしたら?
「あ、私こっちだから!じゃあね!」
分かれ道でミナと別れて
家までの道がこんなに輝いて見えたの初めて。
いや、勘違いかもしれないけどさ?
勘違いでもなんでもいい。
もしも先輩も私と同じ気持ちでいてくれたなら…
そう思うだけで幸せだから。
「ふふ、」
恋って素敵だよね。
話しただけで目が合っただけで
幸せになれるんだから。
・
・
無事にテストも終わり練習が再開した。
「あー、つかれた!」
1年生はくたくただけど先輩達は有り余った体力で休憩中にも1on1してる。
「ルハンも先輩みたいにならないと」
「むり!」
今日もよく笑うベク先輩は可愛くて、
だけどバスケになると一生懸命で宇宙一かっこいいあの横顔が好き。
誰よりも好き。
「はあ…かっこいい」
「また言ってる」
「疲れ切った顔したルハンに言われたくない」
「うるせえ」
ミナはいつの間にかイーシンの隣で笑ってる。
…幸せそう。
「ベク先輩ってバスケ上手いよね」
「あの人みたいになりたい」
「ルハンには無理じゃない?」
「おい」
あんなにかっこいい人他にいないよ。
世界一だもん。
"ピーーーー"
休憩終了の音がして練習が始まる。
「ほんとイーシン好き」
「よかったね」
「はあむりかっこいい」
ベタ惚れだよね。
ずっとこうやって幸せに部活が出来て
恋もしてるんだって信じてた。
この時までは。
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作者名:enen♪ | 作成日時:2019年7月16日 0時