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先輩の事が好きって気づいた瞬間から目が離せなくなった。
「はあ…」
静かな部屋に私のため息が消える。
今までにも"恋"をしたことがあるのにこの感覚は何か違う気がした。
経験したことないほど締め付けられる心臓
頭から離れないあの恋に落ちた瞬間
全てが私にとって初めてと思えるくらい輝いてる。
"prrrrr"
そんな時スマホが鳴った。
"ベク先輩"
そこに表示された文字に心臓が飛び跳ねた。
どうしよう。どうしよう！
ドキドキしながら通話ボタンを押す。
「も、もしもし！」
噛んじゃった！！
焦りすぎてきっと私はおかしな声をしてる。
"もしもーし！今なにしてる？"
「部屋でごろごろしてました」
と言ってから後悔。
可愛らしくお菓子作ってましたって言えばよかった。
"そうなんだ！"
と言って笑う先輩。
他にも誰かいるのかな？たくさん声が聞こえる。
「先輩？」
"んー？"
なぜ電話をかけたのか、、
「どうして、電話を…」
"なんとなく〜。あ、じゃあまたね"
「え、あ、はい」
突然かかってきて突然終わった電話。
だけどこれだけで幸せに思える私は馬鹿なんだろうなあ。
なんて思いながら自分が立ってることに気づいた。
「はあ…」
もう一度ベッドに寝転がると天井さえもいつもと違ってみえる。
先輩の声、綺麗だったな。
電話越しでもあんなに綺麗に聞こえる人なんて先輩くらいなんだろう。
「明日から頑張ろう」
テスト期間に入る明日からは部活で勉強会をするらしい。
「早く会いたいなあ」
こんなに苦しいくらい幸せな恋は初めてなんだ。
「ふふふ」
ああ、幸せが溢れ出そう。
恋してると嫌いだった恋愛ソングも好きになる。
聞き飽きた片想いソングもずっと聞いていたくて。
ああ、好き。
恋がこんなにも幸せだなんて知らなかった。
初めて知ったこの気持ち
ずっと続くと信じてる。
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作者名：enen♪ | 作成日時：2019年7月16日 0時
