あと少しだけ バーノン ページ34
「おはよぉ。ハンソル。」
目を擦りながら俺の隣に座るAヌナ。
ヌナとは呼ぶけど俺らは血が繋がっていない。
たった1年前俺の母さんとヌナのお父さんが再婚した。
1年前は高校生になったばっかりだった。
それまで女手1つで育ててくれた。
母さんには感謝しかない。
案外すぐに新しいお父さんとも仲良くなれた。
お父さんにはタメ口で話してる。
だけどヌナには、
「ヌナ。おはようございます。」
敬語。
ヌナはいつもそれにたいして怒る。
「やー!タメ口でしょ?もう何年目?笑」
ヌナ、ごめん。
だってタメ口にしてしまったら、自分の気持ちがどっかにいってしまう気がするんだ。
ほんとの姉弟に近づいてしまう。
それは嫌なんだ。
だって俺はAヌナのことが
好きなんだ。
どうしてもこの気持ちを捨てたくない。
わかってる。
よくないって。
だけどあと少しだけ、少しだけだから。
「ねぇハンソラ、私が結婚する前にタメ口にしてよ?」
「……そうですね。頑張ります。あと1週間後…ですもんね。」
そう、Aヌナは結婚する。
もともと年が離れてたし再婚したときにはもう彼氏さんがいた。
「そうだ!ハンソラ、両親に贈る言葉これでいいか聞いてくれない?部屋から持ってくるね!」
「はい。待ってます。」
部屋を出ていくAヌナの後ろ姿を見て、
「Aヌナ、好きです…」
あと少しでこの気持ちを消すから。
そしたらちゃんと弟になるから。
だからお願い。
もう少しだけ好きでいさせて。
fin
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作者名:しゅあ | 作者ホームページ:http://jshnjtjs
作成日時:2017年7月14日 23時