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『なに?』
臣「なんもねー」
『ま、いいや。』
臣「夜は電話出れんだろ?」
『…まぁ。』
臣「また電話する」
『いや、でも…』
電話するから、って無理矢理言って
じゃあな、って電話を切った。
たまたま、同じ名前なのかもしれない。
たまたま、同じタイミングで
福岡にいるのかもしれない。
たまたま、Aがメンバーの中で
一番好きなのが隆二で、
たまたま、そんな偶然が重なって、
たまたま、だ。
だって、同一人物だって確証はないし。
全部、偶然に決まってる。
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幸か不幸か、
しばらくグループでの仕事がなかった。
隆二におもしろ女のことを探れないまま、
Aに隆二のことを聞けないまま、
6月に突入した。
『…電話、頻繁すぎない?』
夜22時前後。
だいたい3日に1回ペースで電話をする。
分かってる。
すごくウザがられてることは。
臣「ダメなの?」
『ダメじゃないけど…こっちにも都合がさ。』
臣「でも出てんじゃん」
『…しゃべくり見たいし、』
臣「見ながら話せばいいじゃん」
『内容入ってこないし』
臣「じゃあ録画すれば?」
『レコーダーないし』
臣「じゃあ我慢しろよ」
『…広臣が電話我慢してよ』
あ、すげーごもっとも。
でもこの感じ、
なんか懐かしくて、
話の間合いとか
すげーあの頃っぽい。
『なんか、すごいテンポよくなかった?今。』
ほら、同じこと思ってんじゃん。
臣「俺も思った。」
『ふふ』
電話の向こう、
ふふ、と笑ったのは
俺に対してなのか、
しゃべくりの有田さんになのか。
でも、笑ったAの声は
相変わらず耳に優しい。
やっぱ、まだ好きだわ。
臣「こっち、いつ帰ってくんの?」
『んー、予定では来月末』
臣「…そしたらさ、とりあえず1回会おう」
会って、直接聞きたい。
Aは、
隆二の好きな奴じゃない、って。
ちゃんと目を見て聞きたい。
『…』
臣「なんか言えよ」
『だって…』
臣「好きな奴でもいんの?」
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ねーやん(プロフ) - お久しぶりです(^ー^)大変でしたね( 。゚Д゚。)5章も楽しみに待ってます(^ー^) (2017年5月23日 22時) (レス) id: 17d749540e (このIDを非表示/違反報告)
すまいる - 続きが早く読みたいです。 (2017年5月16日 15時) (レス) id: 9729cafb7d (このIDを非表示/違反報告)
けいちゃん(プロフ) - 臣くん!がんばれー諦めるな! (2017年5月12日 8時) (レス) id: f3039bc482 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃき(プロフ) - さのんかさん» さのんかさん⇒ありがとうございます!臣くんおせおせ(笑)私も書きながら思っちゃってますwこれからもよろしくお願いします! (2017年5月12日 2時) (レス) id: 8c3f511bed (このIDを非表示/違反報告)
ちゃき(プロフ) - 藍虹さん» 藍虹さん⇒ありがとうございます!臣くんファンからの隆二押し、すっごい嬉しいです!!私の中の隆二はとことん優しい人なんでこんな感じになっちゃいました(笑) (2017年5月12日 2時) (レス) id: 8c3f511bed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃき | 作成日時:2017年4月10日 16時