56話 先生とよく話し合おう ページ10
《否。獣人族は半人半獣の人型種族です。本性は獣ですが、魔獣は動物が魔素を浴びて
後天的に変質した姿なので、厳密には異なります。また、獣人族は――――》
そっかそっかー違うのかー。
鑑定さんの話は本当先生並みに長いんだから、まず結論を先に言って欲しいよねー。
たまに鑑定先生のせいで会話にタイムラグが発生するんだよ。
《案。それでしたら、エクストラスキル[賢者]の獲得を具申します。
獲得方法については、以下の――――》
はいはい！！この話後！！切り替えてこ！！
鑑定先生の話から意識を強引に逸らすため、鬱蒼と茂る木々を見上げた。
『....あれ？』
ふと木の幹が不自然に膨らんで見え、目を細める。
薄暗い緑のトンネルに時々ちらつく光が動物の瞳だと気づくまで、さほど時間はかからなかった。
もっとよく見ようと樹に近づくと、向こうもこちらに気付いたようで、
結構がっつり目が合ってしまった。
反射的に目を逸らそうとするも、それも失礼かと思い軽く頭を下げる。
『...こんにちは〜』
日頃自分から話しかけるのは不得意な私だが、挨拶をするくらいなら出来る。
「え！....あ、こんにちは」
「おいッ！！」
「でも、どうせバレてるっぽいし....」
相手は戸惑いながらも応答してくれた。
と言うか、私が見つけたのは一人だったのだが、鑑定さんの言う通り数人いるっぽいな。
でも、二人目の焦ってる様子を見ると、もしかしてここの住人じゃない感じ？
それとも、ただ単に私と言う人間の存在を知らなくて警戒してる感じ......？
《告。記憶媒体を解析しましたが、獣人族を街で見かけたという記録はありません。
恐らく部外者でしょう》
うわ、めっちゃ怪しいじゃんそれ。でも、鑑定先生が言うならそうなんだろうな。
こちらに危害を加えてこないことに感謝しつつ、迂闊に声をかけたことを後悔する。
『....えっとあのー、この先危険なので、あまり近づかない方がいいですよ』
取り敢えず、このまま立ち去るとこっちが怪しく見えそうなので、心配する親切な人を
装って話を繋げてみる。
「どういうことですか？」
顔を露わにこちらを見下ろしてきたのは、いかにも猿人と言う言葉が似合いそうな
獣人だった。
よし。話は一応通じるようだ。
『この先でねぇ、よくピンク髪の幼女が、私の知り合いと特訓してるんですよ。
脈絡なく衝撃波が飛んできたりするんで、あまり近寄らない方がいいと思います』
57話 新たな人脈は利用するもの→←55話 どこが違うのか説明せよ
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ななか - これは誰落ちですか？ (2022年2月9日 23時) (
レス) id: ffd4f837c8 (このIDを非表示/違反報告)
あ - はぁさん» それは、あなたが第三者と言う視点で見ているからではないですか？とても良いことだと思いますよ (2021年12月18日 23時) (レス) @page42 id: 8387e28010 (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - めっちゃ好きだから更新待ってます！ (2021年11月1日 9時) (レス) @page43 id: 3d8772a864 (このIDを非表示/違反報告)
はぁ - オリ主にも凛にも感情移入ができない。どういう思考回路してるんだと思う。まともな人間じゃない (2021年10月3日 19時) (レス) @page39 id: b4976d2346 (このIDを非表示/違反報告)
ハック - 続き・・・(ﾁﾗｯ) (2021年9月15日 19時) (レス) id: 0c5e7e9ecb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：tacoloss | 作者ホームページ：http://201511ｋｂ
作成日時：2019年8月15日 15時
