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82話 あんま多いとね ページ36

ジーギス「大群だと?どれくらいの規模だ、ギルマスには伝えたのか?」


「ギルマスには他の奴が!数は....居合わせた高ランク冒険者の話によれば、

500頭は下らないと.....」


ざわつく会場。


深刻な面持ちをする組合員。


話がもう完全に次に進んでいる。

否が応でもそれを察した私は、悲しくもぽつんと立ち尽くしている。


『...』


...いやいや、早くない?

上手くいきすぎだから、そりゃきっと何処かで反動は来ると思ってたよ?


でもまだ手続き終わってないじゃん。

折角私凄ーいみたいになってたのに蝙蝠に全部持ってかれてんじゃん。


デジャヴが過ぎない?神そんなに私が目立つの嫌か??



「Aちゃん!」



ポン、と軽く肩を叩かれる。

相手は確認せずともわかる、青年兵士だ。


『あ、ども、ありがとうございます』


視認するや否や、真っ先に借りた剣を差し出す。


「あ、うん....お疲れ。いや、それより」


一瞬戸惑いを見せながら差し出された剣を受け取る青年兵士は、手早くそれを腰の鞘に納め、
何とも雑な労いをよこした。


もう少し祝ってくれてもいいんじゃないかと思ったが、よく考えなくともさっき会ったばかりの人だ。これくらいの距離感が適切かもしれない。



「どうする?何か、手続きどころじゃなくなってるみたいだけど...」

『そっすね』


素っ気なく返す。

こんな風に感情の起伏が少ないせいで愛想ないって思われるんだよな。


「外見に行く?」


ほったらかしにされた私に気を回してくれたのか、ここを離れる提案をされた。

勝手に動くのもどうかと思うが、組合員達はしばらく相手してくれなさそうだし、
試験自体は終わったのでいいかもしれない。

...言い訳は三つくらい思いついたしな。


『はい』






 









*









 







兵士に連れられて外に出ると、道端に立ち止まった人々が、面白いように皆上を見上げて
わいわいと騒いでいた。

どうやら、外ではもう結構な騒ぎになっていたらしい。


「うわぁ...凄いね。見てよ」

『え、うわキモ』



失笑気味の青年兵士の指さした先。

そこには、幾多の黒く小さな動物が群れを成し、一つの集合体となってうごめいていた。


辺りの空を覆う程、その規模はデカい。


ここまで来ると私でも写真を撮りたいと思うくらいには驚嘆する。


ただ、組合内のあの反応を見るに、これは警戒すべき異常事態なのは分かる。


状況把握の為、私はいつも通り鑑定さんを発動した。

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ななか - これは誰落ちですか? (2022年2月9日 23時) (レス) id: ffd4f837c8 (このIDを非表示/違反報告)
- はぁさん» それは、あなたが第三者と言う視点で見ているからではないですか?とても良いことだと思いますよ (2021年12月18日 23時) (レス) @page42 id: 8387e28010 (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - めっちゃ好きだから更新待ってます! (2021年11月1日 9時) (レス) @page43 id: 3d8772a864 (このIDを非表示/違反報告)
はぁ - オリ主にも凛にも感情移入ができない。どういう思考回路してるんだと思う。まともな人間じゃない (2021年10月3日 19時) (レス) @page39 id: b4976d2346 (このIDを非表示/違反報告)
ハック - 続き・・・(チラッ) (2021年9月15日 19時) (レス) id: 0c5e7e9ecb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:tacoloss | 作者ホームページ:http://201511kb  
作成日時:2019年8月15日 15時

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